Friday, July 9, 2010

総括

昨日卒業式+卒業パーティーに出席したにも関わらず今朝は午前8時にパリで面接がありました。行きはあまりの眠気に、階段下降中に一瞬意識消失したのでしょうか、階段で派手にこけて周囲に心配されてしまいました。

この一年は何にも代え難い経験となりました。卒業生が口ぐちにINSEAD was the best year of my lifeというのも実感が湧きます。私自身の中では昔から学びたい分野に少しだけ足を踏み入れることができたという満足感と、あらためて自分は日本とアメリカが同等に好きなのだという確信を味わえたのが大きな財産です。

また、普段は仕事のためにすべての子育てを人任せ(保育園サマサマ)にしていたところ、こちらに来てからは(忙しいとはいえしょせん学生ですから)それなりに子供たちの世話をすることができました。今までは二人一組で考えていましたが、それぞれに別の性格が備わっていることがよりよく理解できたと思います。

さて、今後私はどのような仕事に就くのでしょうか。分かっている方がいたら是非教えていただきたい(笑)。就職活動をしていてもMD+MBAにかかる企業側の期待があまりに大きいので圧倒されているのが現状です。

なにはともあれ、7月から1年間程度は日本にいます。帰国したら角の魚屋さんで買ったおいしいウニをつつきながら大好きな日本酒をちびちび飲むのを(一番?)楽しみにしています。

そしてみなさんにお会いできるのを心底楽しみにしています。今後もブログを続けたいところですが、ひとまずは日本でおとなしい生活に入るためネタがないのを理由にお休みします。メールはinsead.eduのものが来年の1月まで使用できますので、誰か飲み会に誘ってください。

また次のアドベンチャーに出掛けるときは同じように日記(ブログ)を書きたいと思います。

今までご愛読有難うございました。

Thursday, July 8, 2010

卒業式

今日は卒業式でした。シンガポールキャンパスはこの時期がぐんと人数が減るので100人足らずの生徒を送りだしたそうですが、フォンテンブローキャンパスはなんと400人くらいいたようです。その一人一人が壇上に上がって卒業証書を受け取るのですからなにせ時間がかかります。

しかし壇上に上がって自ら卒業証書を受け取ったときの気持ちは一生忘れません。大人になってから自分の意志で受けようと決めてきた学校ですから大学卒業のときとは思い入れが違います。

帰国したら300万円のローンも待ってます♡。このブログもそろそろ終了時期となります(あと数日続けたい)。

Tuesday, July 6, 2010

暑いフランスの夏

地球温暖化が進む中、フランスの家々はクーラーがありません!数年前に猛暑のために多くの高齢者が亡くなったインシデントがあった辺りからレストランや公共施設はクーラーを設置するようになったらしいのですが、一般の家はまだまだクーラーがありません。

理由1:基本的に家は石造りなので、外気をシャットアウトする機能に優れている。というわけで、暑い日でも外よりも家の中のほうがややひんやりする。

理由2:ただ単に遅れている。以前にもフランスは実は発展途上国なのでは?という問いかけをしましたが、やはりクーラーのような文明の利器をすばやく取り入れるのは難しいのでしょうか。

最高気温が30度を超える天気の中、もともと午後4時台前後が一日の中で一番暑いフランスです。子供たちを寝付かせる午後7時半頃はまだまだクールダウン前の状態です。窓を開けて寝ると、「網戸」という文明の利器が上陸する前のフランスですから、今度は虫がわんさか入ってきます。わたしは毎日キンチョール(日本より持参)を片手にパソコンに向かって仕事をしています。翌日明るい光のもとで机を観察すると前日にキンチョールで死んだ虫がとにかくたくさん転がっています。

フランスで網戸を売り出すとよい商売になるかな?

Monday, July 5, 2010

おかしい値段設定

今回のIle d'Oléron格安旅行では2つ星ホテルに宿泊しています。2つ星とは言え、いまのところは結構満足いく内容です。そこで驚くべきなのが値段設定です。

大人は一人一泊€57で朝食・夕食込のお値段です。2歳から6歳の幼児は大人の6割引きで、一人一泊€22.8になります。ここまではよくある話です。日本の旅館や民宿なら子供たちは割引値段を請求される代わりに布団を親とシェアしたり、食事が少なめだったり(あるいは親とシェア)します。

初日の夕食の席で「子供たちも同じものをお持ちしますか」と言われたので適当に「ハイ」と答えたら、本当に2歳児、4歳児、6歳児に大人と同じ量の前菜が出たので驚きました。このままメインやデザートを持ってこられたら食べ物がもったいないと思って急いで子供たちの分は不要と伝えました。内容は同じでよいのですが、大人と同量とは恐るべしフランスの子供たちの食欲!

同じ食事内容・同じ部屋(子供一人につきちゃんとベッドスペースがある)を提供するのであれば、ホテル側はなぜ子供を割引にするのだろうか。

よく分からない料金設定です。しかもお料理はかなり美味しいです。

Sunday, July 4, 2010

フランス人的バカンス

7月3日、フランス全土でいわゆるGrandes vacancesが始まりました。この日からフランスの子供たちは一斉に夏休みに入ります。みんなが好きな南仏方面に行く高速道路がひどく渋滞することや商店が数週間休むこともめずらしくありません。

そして我々も7月3日午前8時半出発で、長男が学外授業に訪れたIle d'Oléronにやって参りました。我が家から約530㎞の距離を私一人で運転したわけですが、前日家が暑かったためほとんど眠れなかった私は最後のほうゾンビのように運転していたので同乗者はさぞかし怖かったことでしょう。

ネットで予約した宿はシンプルそのもの。8畳くらいの部屋にシングル・ダブルのベッドが1つずつ設置されてあり、他には机、トイレ・シャワーがついています。長さ15メートルくらいのプールとレストランが徒歩15秒くらいのところにあります。子供たちが遊ぶ用に滑り台とブランコのセットもあるので、我が家から持参した自転車とボールもあれば子供たちはこれで大満足します。今回は朝夕食つきのプランを選びました。

Ile d'Oléronでは灯台見学、野鳥の沼、海、動物園、ボート、乗馬などなど遊べるところはたくさんあり、フランスの方々は少なくとも1週間くらいはゆっくりと滞在するようです。

今日は野鳥の沼を見学してきました。そこにはニワトリ、鴨、クジャク、白鳥、七面鳥、キツツキなどなどが柵なしで一緒に放し飼いにされています。白鳥の隣をニワトリが堂々と歩いている状態です。放し飼いにされている鳥の他にはヒツジ、イノシシ、コウモリ、フクロウ、カメなどもいました。かなり広い敷地を散歩しながらいくわけですが、激しくケンカする白鳥、メスに求愛するクジャク(羽を広げていてきれい)、近づく人間に対して体を引っ込めるカメなどがいてまったく飽きませんでした。子供たちも動物に対して興味しんしんで、大人が発見しないような植物や鳥の巣のことを教えてくれました。明日はポニー乗馬と海です。

Thursday, July 1, 2010

アクセス件数10,000超

なんとさきほどアクセス件数が10,000を超えました!

アクセス件数をカウントし始めたのはブログを開始してから数週間経過してからだったので、実はもうすでに10,000は超えていたはずですが、実際数字になってあらわれたのは今日でした!

ブログを終了する直前にこのようなご報告ができたことを大変嬉しく思います。

あと数日間お付き合いくださいね。

Tuesday, June 29, 2010

Mykonos

同級生たちは木曜日から大規模卒業旅行にでかけます。目的地はギリシャ・ミコノス島です。いいなぁ。なんと300人参加とか?!

子連れフレンドリーではないこの卒業旅行。子供を連れて勇敢に挑もうとしたら主催者から「やめておいたほうがよい」というアドバイスをされてしぶしぶ諦めました。

その代りは私たちは7月3日から7日まで長男が学外授業で訪れたIle d'Oléronに行く予定です。

Monday, June 28, 2010

明日は最終登校日

さて、いつの間にか今週で授業終了となります。この1年間は嵐のごとく過ぎ去っていきました。まともな総括はまた今度として、今日レポートを2つ提出、明日プレゼンを1つ行い、明後日レポートを2つ提出したらおしまいです。

夢のような1年間はまもなく終わろうとしています。

Sunday, June 27, 2010

France Miniature

本日最高気温31度、運転して1時間くらいのミニチュアテーマパークに行ってきました。フランス国土をかたどった敷地内にその地域の観光名所のミニチュアを置いています。子供たちは自分たちが実物を既にみたことのあるミニチュアに特に興味を持ち暑い中走り回りながら楽しんでいました。

ミニチュアを堪能した後に隣接する簡単な遊園地で遊びました。そこではなんと遊具がすべて「手動」で、スタッフ不在の中「親」とか「次に並んでいる人」が開始ボタンを押す方式になっています。写真右下にある小さな看板に操作方法が書かれてあります。フランスらしい感じ?

Thursday, June 24, 2010

Ile d'Oléron総括

長男の小学校で企画されたショーに出席してきました。3月にみんなで行ったIle d'Oléronでの5日間を1時間くらいのミュージカルにしてくれました。バスで学校を出発するところ、ご飯を食べるところ、観光などのシーンをダンスや歌で表現してくれました。
ビデオでは初めみんな車酔い状態を演じています。その後Les Médicaments(薬)という歌を歌っています。

Pas de medicaments, maîtresse
Pas de medicaments

薬がないよ、先生
薬がない

と歌っています。長男もなかなかの演技力です。

Wednesday, June 23, 2010

Cabaret本番

INSEADらしいことをしてきました。年に2回行われるCabaretで友人(フランス人)に日本語の歌詞を覚えてもらい、森山直太朗さんの「さくら(独唱)」の伴奏をしてきました。 その結果、大反響を呼び、各方面からほめられてしまいました。ちょっといい気になっていますが、本当は10か所以上間違えているのです。みんなの知らない曲でよかった(冷汗)....本番前はわりと落ち着いているつもりでしたが、結果的に練習でしないような間違いをしていることで緊張していたのだな~と後になって思いました。 ともあれ、INSEAD最後の思い出になりました。今、全員で思い出作りに走っています。

Tuesday, June 22, 2010

子供たちにとってのフランス

さて、兼ねてから子供は一年間でバイリンガルになれるかというテーマについて意見を述べてきました。そろそろ一学年修了するのであらためてこれについてコメントをしたいと思います。

まず、やはり無理でした。むろん「バイリンガル」の定義にもよりますが、まだまだわが家のお二人さんは日本語のほうが得意です。当たり前か。

二人とも頑張って毎日学校に通い(ほとんど皆勤賞です)、フランス語にだいぶ激しくもまれてきました。

長男はCPといって小学校一年生です。秋から冬にかけてはポケモンカードのおかげで上級生の友人が主でしたが、春くらいから同学年の友人が主となり、今ではクラスの子供たちとサッカーや鬼ごっこをして遊べるようになりました。

次男は幼稚園の年中に通いました。今は怒るときと泣くときはフランス語でいろいろと訴えてきます。間違ったフランス語文法でしゃべると即時に兄貴から訂正が入ります。

フランス語歴20年以上の私に比べると二人ともまだまだ語彙数や文法の知識はありませんが、私と決定的に違うのは、二人とも構えていなくても聞き取れているということです。私はフランス語でしゃべるときに風すら吹いて欲しくないほど全神経を集中させますが、彼らはテレビを見ているときにフランス語で話しかけられても100%聞き取れています。これはうらやましいことです。語彙力や文法は後から勉強できますが、ナチュラルに聞き取る力はなかなか身につきませんから。

ということで、日本に帰国してもしばらくは引き続き二人をフランス式教育のまま育ててみようと思います(親の果たせなかった夢を背負ってもらっている)。

Monday, June 21, 2010

残り10日

INSEAD生活も残り10日となりました。あっという間の楽しい一年でしたが、この生活を二年間やろうとは思いません。結局せっかちな私にとっては一年間のMBAというのは非常に性に合っていました。

残り10日、周囲は卒業旅行(目的地はギリシャ・ミコノス島、私は不参加)の話や卒業後の話を楽しそうにしています。ほとんど誰も勉強していません。

私は図書館でこれを書いています。なんで自分だけぎりぎりまで勉強しているのだろうか。

Saturday, June 19, 2010

Fête des écoles

地域の学年度末行事に参加してきました。わが村には小学校と幼稚園の二校しかありませんが、その隣接する二校が共同で毎年6月に一年の総仕上げとして学校でお祭りが開催されます。

東京でいうと保育園並みの「手作り感」あふれる行事でした。ゲームの景品は寄付されたペン(使用済み?)とか簡単なパーティーグッズでした。
フランスに来てひとつ強く思うのが、こちらの子供たちは純粋だということです。これは大都会パリにいる子も同様です。日本の子供たちはゲームやオモチャに囲まれながらテレビを見て...というイメージがありますが、こちらの子供たちは非常にシンプルな遊びを楽しんでいます。かけっこ、サッカー、鬼ごっこなどコンセントがなくてもできるものばかりです。

パリ在住のお友達家族は長男・長女がいる4人家族です。長男は11歳(中学一年生)ですが、いまだにお母さんが寝る前に本を読み聞かせています。日本でいう中学1年生というとそろそろヒゲでも生えてきそうな生意気な子供のイメージがあります。その長男はとても良い子で、どうやったらこのような良い子が育つのだろうか?と私はいつも感心しています。

参考にしたい部分が多いフランス的育児です。

Wednesday, June 16, 2010

Cabaret

さてINSEADでは年に2回Cabaretと呼ばれる学生主催のtalent showがあります。学生がステージに立って歌を歌ったり、踊りを踊ったり、バンドで演奏したり、コントに挑戦したりします。中には全裸踊り(?)もあるとか。そして私もひさしぶりに人前でピアノを弾くことにしました。

以前から楽譜を入手しようと思っていた森山直太朗さんの「さくら(独唱)」をネットでダウンロードし、歌が上手なフランス人の友人に歌詞を渡しました(彼女は日本語を一言もしゃべりませんが、すべて日本語のままです)。「さくら」は卒業シーズンにぴったりの曲ですし、フランス人が日本語で歌うなんてなんともINSEADらしいではありませんか!

そして毎日練習に励んでいたら、なんと右小指側の腱鞘炎発症です。

やはり15年以上ぶりに人前でピアノを弾くことに無理があったのか?本番まで残り5日。

Tuesday, June 15, 2010

わが家の序列

わが家のお二人さんのうち、より「さわやかでない」のは断然次男です。しょうもないことを引きずるということは既にお話した通りです。

現在フランスでのわが家の家族構成は(年齢順)、
1.私
2.オペアさん(28歳日本人女性)
3.長男
4.次男

となっています。

最近家にいるときのメンバーは次のような組み合わせが多いです。
A.全員
B.オペアさん、長男、次男
(私だけがでかけている)
C.オペアさん、次男(私と長男がでかけている)

オペアさんいわく、次男はではさほど態度が変わらないようですが、ではすごくよい子になるとのことです。それは一体どういう心理状態なのでしょうか。

の状況ではランキング上オペアさんが繰り上げ1位となります。まだ4歳ですからいくらデストロイヤーとはいえ、1位の人の言うことは絶対です。オペアさんと手をつないで歩きますし、おひざにのって本を読んでもらうのもこの状況です。

の状況では次男にとって長男の言うことが絶対です。いたずらっ子長男+デストロイヤー次男が合わさって大変な騒ぎを起こします。このときはランキング上1位は長男です。

の状況では私がいます。この状況では私にべったりくっついてきたり私の衣服のにおいをかいで安心しています。では1位だったオペアさんは虫けら同然です。私が家にいるときは、トイレ、シャワー、ハミガキなど普段私が不在のときはオペアさんにお願いしていることを一切オペアさんからは受け付けずに拒否します。

次男に言わせるとおそらくわが家の序列は、私、長男、オペアさんの順番で下がっていきます。

理解していただきたいのが、彼の態度は私がその部屋に入った/から出た瞬間に豹変するということです。空気を共有しているメンバーを瞬時に把握し、それをとっさに分析して態度にあらわしています。動物的です。

反対に長男は現実派です。序列関係なく自分にとって都合のよい人をかぎ分けます。一緒にチェスをしてくれる人、本を読んでくれる人、ご飯を作ってくれる人。自分のニーズに合わせてその時々で使い分けています。

次男が普通の大人になってくれることを願って....

Sunday, June 13, 2010

ポニー乗馬

本日は晴天なり。Bois Le Roiにある乗馬クラブで子供たちをポニーに乗せてもらいました。

楽しそうだったのですが、途中から二人とも鼻汁が止まらず....馬を触った手で顔を触って今度は発疹が止まらず....アレルギー反応が出てもたまには来ようと思いますが、咳が出てきて気道の閉塞感などを訴え始めるようになったりしたら即禁止にしなければ。

命がけ乗馬。

Friday, June 11, 2010

小学校で発表

今日は生まれて初めてフランス語で1時間程度の発表をしました。しかしお相手が小学1年生なのでその分気楽です(笑)。本日のプログラムは以下の通り:
1.日本の一般的知識:地図、首都、気候、髪の毛の色、身長(小さめ)、アニメ、言葉(こんにちは、ありがとう)、文字、食べ物(小学校の給食)
2.おりがみ:一緒にピアノに挑戦
3.お箸:ラムネをつまんで食べる
4.だるま落とし
5.メンコ

だるま落としは危ないので別にコーナーを設けました。

休憩時間から帰ってきた子供たちの机の上にお菓子、おりがみ、メンコ、お箸が入った袋(写真参照)を置いておくと帰ったきたみんなは「わー」「すごーい」と喜んでいました。しかし中味を勝手に開けようとしません。とてもお行儀が良いのです。先生から事前に名簿を入手し、ひらがなに直して各自の袋に貼りました。逆にお母さんがクラスに遊びにきてくれて嬉しい長男はちょこまかちょこまか立ち上がり私の発表を邪魔します。日本語で「これ先にやっていい?」とか「これ食べてもいい?」と聞いてくるので、本当に恥ずかしかったです。

なにはともあれ、みんなとても熱心に話を聞いてくれたし遊びに挑戦してくれたのでこちらも楽しくなってしまいました。クラスのママが3人もお手伝いに来てくれたので助かりました。

Veneux-Les-Sablonsの日本親善大使より。

Thursday, June 10, 2010

もう卒業

さていつの間にか後3週間弱でP5授業終了、後4週間で卒業式となってしまいました。

ジェットコースター生活ももう終わります。こんなに楽しい一年間になるとは夢にも思っていませんでしたから、ゆったりとした生活に戻ることは嬉しいのですが、やはりさびしい気持ちのほうが大きいですね。

今からの時間を満喫しなければ。

Wednesday, June 9, 2010

大統領制

ナンデスカ?また首相が変わった?2009年8月初旬に渡仏した私は一年足らずの在仏期間中、鳩山さんが首相だったときの日本を知りません。そしてまたまた首相が変わるとな。今週のThe EconomistにもLeaderless Japanという記事が掲載されていましたが、本当にもう…ようやく「鳩山由紀夫」の漢字を覚えたのに…

そこで日本のみなさん、大統領制はいかがでしょうか。4年に一回の選挙に向けて盛り上げて盛り上げてそして新しい大統領が決まって国民の期待が高まる….というアメリカ的なムードはやはり日本に合わないのでしょうか。日本の新首相も毎回国民の期待を背負っていますが、アメリカの大統領が背負うお荷物のほうがずっと重くのしかかります。日本でも一人の人間にそれだけの期待をしてみたいです。

大統領制にも様々な問題がありますが、おおざっぱなてんびんにかけてみると、10カ月ごとにトップが変わる日本の政治よりも少しはましではないでしょうか。首相官邸は引越し業者の出入りがさぞかし激しいことでしょう。歴代首相は自分の在任期間はあまり長くないだろうから、きっともともとのお宅を引き払っていないと思います。少なくともホワイトハウスは4年に一度しか引越し屋さんにお世話なりませんし(うまくいけば8年に一度)、在任中ファーストファミリーはそこが「home」になっています。

どうやったら変わるのか日本の政治制度。

Tuesday, June 8, 2010

隠蔽

長男が昨日帰宅後一言目「今日吐いたんだよ!」と言いました。そのせいで6月下旬に催される親のためのショーの練習ができなかったそうです。先生からその報告がなかったのを妙だなと考えながらも、まあ、本人はぴんぴんしているし、重症でなくてよかったと思いました。

今朝別の用事で担任の先生に会いに行きました。話をしていくうちに実は昨日は2回も退室を命じられるくらい怒られたらしく、それのせいでショーの練習には参加できなかったそうです。ショーの練習や音楽の授業中、自分だけ別のことをしていたり、周りの子供たちの邪魔をしたり....信じられません。

彼が「ショー」や「発表会」などを苦手とするのは周知の事実ですが、まさか怒られたことをウソで隠蔽するとは....今 思えば、そもそも帰宅後早々伝えてくることは信頼性が怪しいのです。

同じく長男は先週のテニスのレッスン中にフランス語のgros mots(悪い言葉)の中でも最高級のta gueuleを連発していたそうです。フランス人の生徒やコーチはみな驚き、レッスンがとてもやりにくかったそうです。家でも連発しているときはいかにフランス語ではそれが悪い言葉であるかを伝えるのですが、なかなかなおりませんでした。罰としてテニスのレッスンを今週禁止としたところ「分かったよ、チビ」と吐いたので、来週も禁止としました。それ以降少なくとも家では言わなくなったので安心していたところでした。

さて、今晩帰宅後にどうやって反省させようか。発表会はみんなでやるので怖いことはないと伝えた後に、彼の大好きなbon pointを10枚くらい取り上げる+水曜日(学校が毎週休み)は自宅謹慎かな。

Monday, June 7, 2010

フランス的遠足

5月4日に行われた次男の遠足の写真を入手しました。以前のエントリーにも書きましたが、まさにフランス的遠足です。Vaux Le Vicomte城は平日に行くと子供たちに無料で仮装をさせてくれます。案内のおじさんも役に入り込んでいて楽しそうです。


Saturday, June 5, 2010

フォンテンブローの「海」その2

今日は昨日に引き続き快晴で、海の準備をして(ライフベスト、水着、タオル、お弁当)子供たちと一緒にフォンテンブローの「海」に行きました。最近は最低気温が15度前後なので水は冷たいのですが、昼間の気温が27‐29度でまさに海にはもってこいです。前回はライフベストを持参していなかったので実際の「海」に入るのは今回が初めてです。

さっそく子供たちは着替えて「海」へと向かいました。私は入らずにできるだけ近くにいようと子供たちを追って水辺に近寄ろうとしました。そしてそのとき、信じられない光景を目の当たりにしました。水辺にはう○ちが山積みです。犬?馬?人間?出所は知りませんが、「海」の水辺の50%以上はう○ちが縁取っています。あまりにも多くて異臭を放っているところもあります。

さて、すでに水に入っている子供たちをどうしようか。
1.すぐに呼び戻す → でもすごく楽しそうだし、周囲のフランス人の人たちは何事もないように泳いだり水辺でボール遊びをしている(歩くときは器用によけている)
2.あきらめてフランス人化する(う○ちを共に暮らすことを学ぶ)→ 絶対に無理。私の日本人な部分も悲鳴を上げているし、アメリカ人な部分もしかり)
3.注意を喚起し見守る → そこらじゅうにう○ちがあるということ、水は極力飲まないことを子供たちに知らせる

5分くらい逡巡した後、本日は#3を選択、そして「海」には二度と来ないことを誓いました。そんな私の誓いとは裏腹に正午には家族連れがだんだんと集まってきてカラフルなパラソルは増えるばかり。

本物の海なら波が汚物をさらっていってくれますが、ここはしょせん湖です。波はありませんので、あの大量のう○ちが今後移動する気配はありません。一体どうなるのだろうか。謎は深まるばかり。

この「海」は無料で利用できる公共施設ですが、お願いだから有料にしてう○ちを掃除してください(私は誰に向かって叫んでいるのだろうか)。過去のエントリーでこの「海」を子供フレンドリーと形容したのは間違いでした。あまりにも事実をかけ離れた描写をしてしまったので政治家なら謝罪会見をするくらいのレベルでしょう。

そしてサンディエゴの海が妙に懐かしい。

Thursday, June 3, 2010

楓丹白露

たまにしかパリに行けないのですが、今日は用事があったため電車で往復しました。私は公共の場でむすっとしているので普段あまり人に話しかけられないのですが、今日は帰りの電車で楓丹白露(フォンテンブロー)を目指している単独行動中の中国人観光客(♀)に気に入られてしまいました。

きっとどの車両にするか迷っているときに懐かしいアジア系ルックスの私を見つけたのでしょう。「Chinese?」と聞かれたので首をふり「Japanese」と応対しておきました。でもそのおばさん、やはりアジア系に頼りたいのでしょう、そのまま隣に座って必死にいろいろと聞いてきました。

現在興味あって日中間の歴史や日中関係のリサーチ(の真似ごと)をしているので、ここで優しくしておくと多少償いになるかと思い、英語もフランス語も日本語もできないその勇敢なおばさんに付き合いました。しかしついに会話は筆談に。

履歴書からは削除するようになりましたが、大学で中国語を2年間フルに勉強して北京語のみ使用して中国本土の観光くらいできるようになっていました。しかしやはり10年以上ブランクがあると人間の記憶というのは怪しくなります。今思えばフランス語ばかりでなく中国語ももっと勉強しておけばよかった。筆談すら難しい状態になっていたので、最後は「絵」で勝負です。アメリカにPictionaryというゲームがありますが、それに近いものがありました。

中国語検定7級くらいしか取れないであろう私の中国語能力にたいそう感動したおばさんはご機嫌にFontainebleau駅で下車、そのままシャトー観光に向かいました。

一日一善。

Wednesday, June 2, 2010

渡仏後純日本人化

さて私が料理が嫌い・苦手・下手なのはこのブログの読者さんなら既にご存知かと思います。しかしフランスに来て古きよき日本を思いだしたのか、初めてこんぶとかつおぶしからダシをとりました

「そんなこともやったことがなかったのか?」という怒声が飛び交いそうです。そうです、ダシはパックからしかとったことがありませんでした。パックからダシをとる行為も苦手です(今までの人生5回やったかないかくらい)。

先日house dinner(同じ敷地内に住んでいる他のINSEAD生とともにご飯を食べる、写真参照)を開催した際にそうめんをふるまうにしました。「日本のおいしい麺を食べさせてあげよう!」という素敵な思いからではなく、「そろそろ帰国するから余っている麺を消費してもらおう」という腹黒い思いからそう決めました。しかし日本から持参したそばつゆ1リットルは去年早々になくなり、パリで購入するのは貧乏学生には経済的にキツイ。ということで今回生まれて初めてこんぶとかつおぶしからダシをとってそばつゆを作りました。

もちろん能無し料理人(私)が作るのですから「味見しながら」とか「テキトーで」というふうには作れません。ネットで検索して事細かに材料の配分量を記していながら一番おいしそうなそばつゆのレシピを見つけました。おそるおそる言われるままレシピをフォローしていきました。

その結果、そうめんは大好評で、1本残らず完食してもらえました。外国の方にとって「ごま」「きざみのり」「しょうが」など付け合わせを少しずつ入れて食べる行為が楽しかったようです。今回は「すする」行為を教授してきました(笑)。主人がいれば衝撃的な「じゃぱにーず版すすり」を披露できたのに(蕎麦屋中が注目するくらいウルサイ、そして隣にいる私は他人のフリ)

海外に住む日本人ほど古きよき日本をイメージして生きているという話はよく聞きます。日本そのものは生き物のごとく進化していくけれども、日本を離れた日本人はその進化にはついて行かず、少し古い習慣や言葉遣いをすることがあるようです。

日本で育つと日本の汚いスラングには触れませんから、下手ながらきれいな日本語をしゃべれるようになります(昔の自分)。Canadian Frenchの中にフランスのルイ?世時代に汎用された語彙が交じっていることからも分かるように、日本に限らずおそらく「移民」というのはそういう傾向にあるのでしょう。また、私のサンディエゴ時代の友人で血は日本人だけど英語しかできない女の子は宗教心が強く、仏教の話をよくします。日本にいる若者よりお盆や墓参りの行事を重んじています。

海外に行くと純日本人化を目指し、日本にいるときは脱日本を考える私です。

Tuesday, June 1, 2010

8の字♡

今朝は数字です♡

Monday, May 31, 2010

母の日

5月30日はフランスで母の日です。朝から隣の花屋ではお花を買いにくる人で行列しており、マルシェや町を歩く人も普段より花束を持って帰る人が多いのでどこの国も同じようにお母さんにはお花を買うのだな~と思いました。

そんな中わが家の子供たちも母の日のプレゼントをそれぞれの学校で作ってきてくれました。

次男は手作りのネックレスとカードです(本人はネックレスは自分用だと言い張って私にはくれませんでした)。普通はここで終わりですが、今回はさらにカードに書かれてある詩を暗唱してくれました。ここに一部抜粋。

La plus jolie fée de la terre,
C'est ma maman
Ma maman à moi
Petit oiseau
A la volette
Porte-lui ce baiser pour moi


この世で一番美しい妖精は
ボクのママ
ボクだけのママ
ひらひら舞う
小鳥よ
ママにこのキスを届けておくれ

(訳文はby私なのでいい加減です)

幼稚園の先生はどうやってデストロイヤーにこのようなカワイイ詩を暗記させたのでしょうか。

Friday, May 28, 2010

National week bidding

一年で一番過ごしやすい季節の訪れと共にフォンテンブローの日本人人口が急増しました。シンガポールキャンパスから引越してきたINSEAD生以外に、姉妹校Whartonの学生さんが一学期だけこちらの科目を履修するために渡仏してきたためです。

そして日本人倍増と時期を同じくしてかねてからこのブログでも紹介しているNational Weekのbiddingがつい先日行われました。昨年のbiddingで日本は人数不足や集結力不足で参加していませんが、今回は若いパワーが集まったのでお隣の国韓国と共同開催を唱っていました。

2002年のサッカーワールドカップ日韓共同開催以来の日韓イベントです(笑)。とにかくbiddingでトップ4に選ばれなければNational weekは開催できません。

そして最近10分で浴衣の着付けができるようになった私は、気合を入れて日本のために応援に行ってきました。最後の最後で日韓のプレゼン中の照明係を頼まれてしまったので韓国側の差し入れであった大好きなマッコリを2杯しか飲めませんでした(酔払い過ぎて照明を失敗しないように)。立候補した国(や地域)はそれぞれのアピールポイントを10分間程度のショーでプレゼンするわけですが、日韓プレゼンは大音量の太鼓やユーモアたっぷりのビデオで観客のツボを押さえていたようです。翌日になっても周囲にその仕上がりをたたえられました(その都度自分は何も貢献していないと弁明するのに疲れた)。

しかし人気はあったものの残念ながらトップ4に選ばれず、今回もここで終わり。

日韓の国民性が周囲に比べると静かだから選ばれにくいのかと思っていたのですが、もはや絶対的な人数不足のみが理由ではないかと。

次回も頑張れ!

Tuesday, May 25, 2010

INSEADと子育ての両立

10カ月間フランスで子供たちと一緒にすごしながらINSEADでMBA生生活を送ってきました。一番よく聞かれる質問、「はたして子育てとMBAは両立できるのか」という質問にそろそろ答えたいと思います。

はっきりいって無理です。一人では無理に決まっています。

単身で渡仏しているMBA生でもヒーヒーいうINSEADの一年間です。子供がいる生活は、
1.寝坊なし(我が家の場合、規則正しく週末でも午前6時台に起きます)
2.週末は遊んでしまう(ずっと家にいると我が家の子供たちはストレスがたまるためものを壊し始めるため、外出で外のものを壊してもらっています。そんな努力もむなしく我が家は賃貸なのに今ではすっかり自分のうちのごとく荒れています)
3.子供が寝るまで勉強を始められない(夕食、シャワー、寝かしつけなど一連のルーチーンをこなしているとだいたい一日に3時間かかります)

むろん、子供さんの年齢によってはさらに大変だったりもします(授乳中とか)。

でも大丈夫。両立は無理ですが勉強も子育ても「中途半端」にこなしましょう。私のlife storyを形容するにはぴったりな単語、「中途半端」「両立」というのはバランスよくすべてを90-100%こなしているような雰囲気のある単語ですので、INSEADと子育ての「両立」は無理だと私は思います。

我が家ではINSEAD前半はアメリカから実母が応援にきており、後半はオペアさんを住み込みで雇っています。それでやっと「中途半端」「両立」を足して2で割ったくらいの状態です(だいぶ「中途半端」寄り)。

私の場合は子供たちがわりと大きくなってからのMBAですが、友人でINSEAD生ながら出産した女性が2人います。その方たちのケースを紹介しましょう。
より衝撃的なケース:フランス人女性、32歳。初産。試験中だったため破水後もテストを受け続けた。出産の翌日にも試験があったがこれはさすがに休み、ちょうど冬休み(3週間)に入ったため3週間後に社会復帰してすぐに試験を受けた。今後離婚予定。P1からP5までブランクなし。現在生後4カ月になる赤ちゃん(♂)は一緒に住んでくれている実母が平日お世話をしてくれる。お母さんは毎週週末パリに帰ってしまうので、週末は一人で赤ちゃんの世話をしている。
より衝撃の少ないケース:フランス人女性、30歳。初産。P1は私と一緒に受け、P2からP5までは1つ下のプロモーションと共に受けている。つまり、昨年11月から今年2月末まで産休。4カ月間のブランクのためMBA生活は本来10カ月のところ16カ月になる(夏休みをはさむことになってしまったため)。出産時に硬膜外麻酔を使用したが麻酔医がいわゆるデュラパン(硬膜を破って脊髄液がもれる状態にすること)をしたため退院が延期となった。現在赤ちゃん(♂)は平日の日中近所に住む「保育ママ」に預けられている。夫婦円満。

その他、ご主人が大学院生や青年実業家でわりと時間的に余裕があり自由の利くご家庭は子供の世話を日中ご主人がしているところもあります(個人的に3組くらい知っています)。ご主人が仕事で忙しいおうちは住み込みのナニーを雇ったり、実母が応援にきたりしています。夫婦とも同時期にINSEAD生の方たちもやはり日中ベビーシッターさんにお世話になっているようです。

女性向けに話をしましたが、お父さんも頑張っているINSEADです。INSEAD中に奥さんが出産した子育て真最中パパや、子供たち2人のお世話を奥さんと協力し合いながらこなしている成績優秀者パパもいます。

INSEADではみんなスーパーピープルです。

パンツ

次男が今までにない長いフランス語の文章を覚えて帰ってきました。子供に新しい言語を習得させる際、単語はすぐに覚えますが、長い文章は繰り返し言われて初めて覚えます。

Enlève ta main de ta culotte.
=パンツから手を出しなさい。

フランス語力向上を喜ぶべきか、文の内容を憂うべきか。

Monday, May 24, 2010

ISP

最終学期はP3でお世話になったMacroeconomics教授Antonio Fatasにお願いしてISP(Independent Study Project)をしています。ISPとは自分の興味ある分野をとことんリサーチしてレポートを書き、0.5か1.0単位もらうというシステムです。私は近年の日本がなぜ70年代80年代のような経済発展ができないでいるのかを調べています。

今回この教授のもとMacroeconomicsを勉強しようと思った理由は3つ:
1.教授がお父さんに似ているから
2.Financial Timesや日経新聞などの経済紙面をよりよく理解したいから
3.この教授は国家レベルでグローバルに活躍していることからも分かるようにかなりデキルから
(順番はこの通りです)

みなさんもこのような不純な動機で勉強したことがありますか?

Sunday, May 23, 2010

純和風な子供たち

自分自身が100%日本人なのかどうか疑問が残るまま自分の子供は今のところ日本人として育てているわけですが、今日は「こいつら、実に日本人だな~」と思う場面を二つ紹介したいと思います。

次男編
今日はINSEADの学生さん主催のカジュアルなBBQに参加しました。子供たちは靴を脱いでそれぞれの敷布(ケンカするので2枚敷いた)で上半身裸、サングラスをかけてポテトチップスとコーラで楽しそうに日向ぼっこしていました。そこへキルギス出身の友人の2歳女児が現れ、その子もその敷布に載って遊びたいと意思表示。でも2歳ですから当然靴を脱いで上がるのだということも分からずどかどかと土足で侵入。次男はそれに対して大騒ぎし、その子を自分の領地へ二度と入れず今日は終わりました。次男本人家の中を土足で歩くことはたまにあるくせに他人が同じことをすると許せないらしいです。
長男編
日本でいう新一年生になった長男に漢字を教えているときに「左」と「右」の最初の2画の書き順が逆であると伝え、「なぜか分かる?」と聞いたところ、ちょっと考えてから「左のエは最初が横向きだから横→縦、右の口は最初が縦向きだから縦→横」と大正解。つまり、理由は分からないながら漢字は縦→横→縦と交互に書いていくということが多いということを感覚で分かっていました。大学に入ってから一人でそれを発見して喜んでいた私自身とは次元が違いすぎます。

日本人のよい部分は吸収し、日本人の悪い部分に対してはバリアーを張る子供たちになるように日々祈っています。

Saturday, May 22, 2010

母国語の大切さ

幼少期に英語と日本語を同時期にしゃべり始めた私ですので、昔から日本育ちの日本人の子供たちの日本語がとても流暢なのに感動していました。お父さんの駐在で日本から数年間サンディエゴに滞在する「お客様」的日本人の子供たちは難しい熟語や表現を使用していて、さらには日本の文化(主にはアニメやマンガ)に精通していました。私みたいに駐在ではなく永住のJapanese Americanにはとうてい勝負にならないレベルの「日本人度」でした。

英語に対してはある程度自信はあったものの、日本語も同じくらい流暢にしゃべることに対して憧れがあった私ですから、自分の子供たちは日本語が上手な子供たちに育てようと考えました。実に多くの人に「英語で育てればよかったのに」と言われます。確かにそうすれば簡単にある程度の「バイリンガル」になったかもしれません。でもいくら幼若な脳みそであっても2つの言語を果たして同じレベルで消化吸収できるのかという疑問が残ります。

人間は「母国語」というものがなければなりません(きっとどこかの言語学者がこのような主旨の論文を書いてくれているハズ)。世の中の大多数の人に反対されるかもしれませんが、私は子供がある程度の年齢になるまではあくまで単一言語で育てるべきだと考えています。そしてある年齢になって子供自身に「自分の母国語は~語である」という認識が生まれた時点で第二言語にどっぷりとつかるべきだと思います。

むろん、仕事や家庭の事情などでこうもうまくいかない状況も多々あるでしょうけれども、言語習得的な話をすると「まずは母国語を覚えよう!」と私は強く思います。

母国語がない人間は100%しゃべれる言語がないまま人生を送るのではないでしょうか。例えば私の場合、サンディエゴにいる間は英語95%日本語60%、現在は英語90%日本語95%だと思っています。その点、母国語がある人は少なくともどちらかが100%であり、それは大きな自信につながります。そして母国語は自己のアイデンテティにも大きな影響があると考えています。母国語がないということはつまり人間のアイデンテティも危うくなるのではないかと。

真の意味でのバイリンガルになるのって本当に大変なのではないでしょうか。

さ~て、科学的根拠がないくせにエラそうなことをまた書いてしまいました。怒涛の反対意見、お待ちしておりま~す。

Friday, May 21, 2010

フランスの美容院

先日予告した通り、今日はフランスの美容院についてお送りしたいと思います。

さて、10数年前パリにホームステイした際に現地のシャンプーを使用して髪の毛がバリバリになって以来(パサパサよりひどい状態)、死んでもフランスのシャンプーを使用しないと誓いました。今回一年の滞在の際日本からシャンプー・トリートメント一年分を運んできました。

日本ではもう15年近く駒場東大前にある同じ美容院に通っている関係上、あまりよく知らない人に髪の毛をいじってもらうのはすごく苦手になってしまいました。なので美容院に関しても同様で、死んでもフランスで美容院にいかないと誓いました。現在フランスでは毎度一時間かけてパリまで出かけていき、日系の美容院で日本人の方に切ってもらっています。

ところが、INSEAD Ballの日はどうしても夜会巻きにしたくてついに禁断のフランス美容院に行ってしまいました。予約の段階からこちらの気迫を感じさせるために写真を片手にお店に行って口頭で予約を入れました。この段階でおねえちゃん(20歳代女性)が「これの髪型できるかしら」とおばちゃん(40歳代女性)に聞いていたのでこの時点で逃げればよかったといまになって思っています。

当日「夜会巻き」になる途中からさらに雲行きは怪しくなっていきました。やっている最中から「こ、この髪質はツルツルするわねぇ」「髪の毛が多いわねぇ」と言いながらおねえちゃんは大変苦労していました。普段日本でセットするときはまず初めにホットカーラーで癖をつけなければならない私の髪質です。「今日はカーラーを入れないのですか」と聞くと「入れません」ときっぱり断られました。

出来上がった姿は「大正時代ブルジョワ宅に住み込んでいる子供たちの教育係」的な雰囲気となっていました。「サウンド・オブ・ミュージック」のマリアが長髪だったらきっとこのような髪型になっていたことでしょう。

日本で髪の毛をセットするとセットするだけで気分がウキウキして顔も晴れやかになるものです。お化粧などしなくてもそのセットのままパーテイーに出かけられるくらい美しい仕上がりです。なぜフランスではセットするだけで気分がしょぼんとしてしまうのか。その仕上がりの差に愕然としました。

でもどうしましょう、今日は一年に一度の大イベント、教育係的では行けません。しょぼんと帰り道を歩いていると隣接する花屋に紫色のかわいいお花がありました。そういえば遠い昔、自分の結婚式の日には美容師さんが髪の毛に生花を入れてくれたな~と思いだし、€2.50で紫色のお花を4輪購入、そのまま美容院に舞い戻ってへたくそ美容師に頼んで髪の毛に入れてもらいました。
美容院に行かずに自分でセットしてお花を飾ればよかった....

Tuesday, May 18, 2010

漢字の勉強

ブログエントリー予告を無視します。

本来ならば4月から日本の新一年生になる長男のためにこのような工夫を。
しっかり親指も。毎週変化させていって遠いフランスで漢字の勉強をさせましょう?!

Monday, May 17, 2010

INSEAD 50th Anniversary Ball

土曜日は午後10時から午前5時まで年に一度のビッグイベント、INSEAD Ballが開催されました。今年は開校50周年ということでとにかく豪華でした。毎年シャトーで行われていたのに今年は学校開催....ブーイングが多い中、主催者は気合を入れて学校を変身させてくれました。学生はチケット代€100、終わってから言うのも何ですが、一晩中騒いでもとをとってきました(別にお酒を浴びるように飲んだわけではありません。単に楽しい一晩だったからです)。

Cirque du Soleilの人たちがショーをやったり、花火大会、どこに行ってもお酒お酒お酒、INSEADバンドの生演奏、学生DJの音楽ミックス、学校に特設メリーゴーランド。非日常的な異空間を演じたかった主催者、見事に大成功です。

今後ブログエントリー予定
次回:フランスの美容院には二度と行かない
次々回:午前5時まで飲んでどうやって運転して帰るか

Saturday, May 15, 2010

フランスでの必需品

フランス生活10ヶ月目となります。今回はフランス日常生活でなかなか手に入らないものをリストアップしたいと思います。

こだわりが強い場合は持参したいもの(注:個人的趣味も多数含む)
1.サランラップ:70年後半のアメリカの製品並みの低品質。箱から引っぱり出すときは引っぱりづらいわ、いざ切ろうとすると逆にのびのびになるわ、お皿に巻こうとすると浮いてくるわ。私は低品質の台所用品に対してアレルギーがあるので、サランラップは一年分日本から持参しました。現在最後のクレラップを使用中で、滞在中あと2カ月で切れたらどう生き延びようか検討中です。
2.便座カバー:寒い冬の間、おしりが暖かいほうが良ければご持参ください。確かに冬の夜中のトイレは寒いので。
3.洗顔フォーム:こちらの洗顔剤は泡立ちません。お肌をあわあわにして洗顔するのが好きな人はビオレなどお持ちください。
4.マヨネーズ:こちらのマヨネーズはマスタード入りなので、少しぴりっとします。そして、星形に出てくることはまずありません。
5.筆記用具:Virgin MegastoreなどFontainebleauにはない大手になら筆記用具の種類も比較的豊富ですが、ITOYAのようなセレクションを期待してはいけません。私はこだわりの筆記用具がないと勉強できなくなるので(つまり集中力がない)、こだわりのシャーペンを日本から持参しました。そしてそのこだわりのシャーペンを試験前日になくしたときは翌日の試験も心もボロボロでした。
6.無洗米:Singapore組が以前「カリフォルニア米 vs 国外で育てられた日本米」対決をしたときに後者が圧勝したようです。私は南カリフォルニアの太陽の下で育ったので個人的にはカリフォルニア米に対しては特別の思い入れがありますが、やはりコシヒカリの味を知ってしまうとなかなか戻りづらくなります。パリでも日本米は売っていますが、値段が3倍くらいなのと、無洗米はなかなか見つかりません。
7.薬:General practitionerにかかる場合は待ち時間が70年代の日本の大学病院並みです。さらに、薬剤の処方量が日本と微妙に違います。私はこちらで子供の塗り薬にステロイドを処方されましたが、ステロイドの強弱がまったく分からなかったので困りました。心配な方は薬を持参しましょう!
8.炊き込みご飯レトルト:「今晩パーティーだけど、日本のお料理を何か持って来られる?」と言われることが多々あり。笑顔で「うん、大丈夫だよ。お誘い有難う!」と言っておきながら心の中では「げっ、私は今世紀最大の料理音痴なのに」。そんなときに役立つのが炊き込みご飯の素です。日本からは20パック以上持参しました。パリにもありそうですが、多分高級品になってしまいます。
9.かゆくならないパンスト:女性のみなさん、お気に入りのFukuskeやGUNZEのパンスト、持参しましょう!フランスのパンストはとにかくゆるいし、一回洗うと破れるのでダメダメです。

とにかくフランスにないので持参するもの(注:個人的趣味も多数含む)
10.純米吟醸酒:「ソノ新潟産のお米を使用してアノ酒蔵で作られたコノこだわりの日本酒」などたとえパリでも絶対に見つかりません。パリの日本食スーパーに行ってもよく分からない銘柄なのにお値段日本の3倍くらいです。ビールの次に日本酒が好きな私は日本から遊びにくる人に1升瓶をお願いしています(1升瓶以上持ってこないと宿泊拒否されます)。
11.だるま落としとメンコ:息子の小学校で日本を紹介する機会を設けてもらいました。その際に日本らしい遊びとしてだるま落としとメンコを持っていきたかったのですが、パリにはないので(最近は日本でも見つかりづらい?)友人に持参してもらいました。
12.ごまドレッシング:パリまで行けばあるかもしれませんが、輸入の規制が厳しいようで品数が少ないです。シーザーズサラダドレッシングなどは近所のスーパーにあります。
13.タオルケット:お肌に優しいタオルケットのようなお布団は少なく、合成繊維を使用した汗をかくとお肌がかぶれてしまうブランケットしかありません。
14.小さめのサイズの下着:女性のみなさん、私同様細身でしたらこちらのものは使えません!こちらの女性と我々はDNAが違いすぎます。
15.浴衣:INSEADでたまに着る機会があるかも。

え?だるま落としは書かなくてもよかった?

Thursday, May 13, 2010

11Jを迎える準備

一年制のINSEADですから、そろそろ来年の9月スタートの学生たちが忙しくアパート探しにフォンテンブローを訪れる時期です。私も昨年のGWに長男と二人で家探し、小学校探しに来ました。

今日はイスラエル出身でご主人と二人の子供と共に今年の9月からINSEAD生になる予定のNoaが家族でうちに遊びにきました。私の同級生でやはり家族持ちの学生も二組交えてカジュアルなピザランチを食べながら学校やフランスでの暮らしについていろいろと話しました。

昨年の自分を見ているかのようで、子供の学校をどうするか、家族の家をどうするかでいろいろと悩んでいました。私は自分と同じような間違えを犯さないように次のようなことを主張しました:
1.INSEADの見学よりも子供たちの学校をいろいろと見学すること。先生方とお会いして雰囲気を感じ取ること。
2.フランスの家はいろいろと壊れるのでとにかく大家さんが評判のよいおうちに住むこと!これはかなり重要です。大家さんが同じ敷地内に住んでいる家がよいと思います。
3.英仏のバイリンガル学校に子供たちを入れたい衝動は理解できるが、2つの言語を同時に習得するのはかなり難しいので、1つ(フランス語)にしぼったほうがよい。

自分自身のINSEAD生活は2カ月を切っています。

Wednesday, May 12, 2010

一番準備するプレゼン

さてINSEADもP5を迎え、一年間で一番準備を要するプレゼンをすることになりました。

しかし残念ながらINSEADとは無関係です。

実は長男の公立小学校で行うプレゼンテーションのことです。今学期から私自身のスケジュールに少し余裕がでたので、担任と相談して6月11日に長男のクラスの前で日本を紹介することになりました。日本のおおまかな説明、メンコやだるま落としのゲーム、お箸講座、おりがみ教室、お菓子配布などなど盛りだくさんの内容です。

そして子供向けですからフランス語で行わなければなりません

幸いなことに現在フランス語の個人指導を受けていますので、その先生相手に「練習」ができます。今日は小手調べにおりがみで一緒にツルを折ってみました。「次にココをこう折って」「できるだけ折り目はきれいに」などとフランス語で説明しながら折っていくわけですが、おりがみを見たこともない人に教えるのはとても困難。子供たちと風船とカメラを折ろうと思いますが、きっと四苦八苦することでしょう。

INSEADでのどのプレゼンよりも前々から準備をしています。台本も必要か?

Tuesday, May 11, 2010

P5開始

いつのまにかINSEAD最終学期P5が始まっていました。シンガポールのキャンパスから帰ってくる学生が多いので、現在はフランスに400人、シンガポールに100人弱いるそうです(概算)。やはり新しいシンガポールキャンパスよりも歴史のあるフォンテンブローキャンパスでみなさん卒業したいようです。

Monday, May 10, 2010

ブルゴーニュその2

日本から遊びにきている友人にできるだけ「フランス的」な旅行をさせてあげようと思い、今回はchambre d'hôtes(民宿みたいな雰囲気)という種類の宿泊施設に泊まることにしました。典型的にはフランス人夫婦が自宅の一部を有料で貸し出します。お宅によっては夕食を有料で出してくれるので、フランスの家庭料理をいただくことも可能です。

今回お邪魔したお宅はすごくおすすめです。ブルゴーニュ旅行を考えている方がいましたら、ちょっとBeauneから遠いですが、南西方向に1時間の楽しいドライブで着くので、是非お試しください!La Vigne Viergeという民宿名で、マダムの美味しい手作りお料理がいただけます。今回我々が宿泊したのは独立した玄関もある「離れ」で、子供部屋と大人部屋、トイレ、シャワーがついていてとても快適でした。掃除も行き届いていて自分の家にいるような気分でした。庭にはニワトリが2羽ではなく4羽飼われており、マダムがお料理に使う各種野菜果物も栽培されています。おいしい地元ブルゴーニュのワインを飲みながら食べる家庭料理は最高でした。朝食には手作りヨーグルトも出ます。
子供たちはマダムにフランス語でいろいろと質問していました:
1.あのニワトリは女の子ですか?
2.ご飯を食べ始めていい?
3.オレンジジュースをもらってもいい?
複雑な表現はまだ難しいですが、自分たちの知っている語彙内であれば自由にフランス語で表現できるようになっていて驚きました。
みなさんもフランスの田舎旅行の場合は快適なchambre d'hôtesはいかがでしょうか。

Sunday, May 9, 2010

ブルゴーニュその1

周囲のINSEAD学生がフランス各地を旅している中、ついに私も1泊2日ブルゴーニュ旅行に行ってきました。日本から友人が遊びにきてくれたため子供たちを連れて旅行に行く気になりました。

ブルゴーニュの中心地Beauneまでわが家から約250km、高速道路(時速110-130km)であっというまです。

土曜日の午前中出発し、ちょうど昼食時に到着するタイミングです。極貧のため初日の昼食は家からバゲットサンドを作って行きました。スーパーでみつけた豚の肝臓ペースト(日本に訳すとまずそうだけど)とピクルスをはさみ、レタスとマヨネーズを足して出来上がりです。

腹ごしらえの後、Hotel DieuというBeaune主要の観光スポットに行きました。ここはその昔ワインで設けたお金を使って14世紀頃に重病患者用に建てたホスピスでした。その後ワインカーブがたくさん並んでいる通りをドライブしました。適当にワインカーブを見つけると無料でテイスティング+カーブ見学をさせてくれます。ティスティングの際は長男に一口取られます(お決まり)。彼はタンニンがあまり好きではないようですが、ワインの味は大好きです。

Tuesday, May 4, 2010

幼稚園の遠足

今日は幼稚園の遠足の日です。新年度の初めから「一日だけ学外授業に出かけます」と言われていましたが、今日がその大イベントです。

お弁当を作ってもらえる回数が自分よりもお兄ちゃんのほうがなんだか多いように思っている次男(確かに兄貴は2年多くこの世にいる分、たぶん絶対数では一生勝てない)。遠足の日は自分だけのためにお弁当を作ってもらえる特別な日です。

今朝起きた瞬間の次男に「お弁当作ってるんじゃないの(←常に上から目線)?」と聞かれたので、「もちろんですとも、おぼっちゃま。現在厨房でコックが最高級の食材でこしらえております」と答えておきました。

そして出来上がったのがフランス式お弁当:バゲットサンド(生ハム+レタス)、バナナ1本、お菓子少々、ペットボトルの水。パンは今朝わが家のトースターでできた焼きたてです。

さて、遠足の目的地はなんとシャトーです。幼稚園の遠足がシャトーというのはさすがフランスですね。

我が家から運転して30分くらいのところにVaux-Le-Vicomte城。これはルイ14世時代の財務卿だったニコラ・フーケが、最高の芸術家3人を集めて「怪しい財源」で建てたとされるお住まいです。その後「怪しい財源」を理由に逮捕され裁判にかけられて終身刑となりました。フーケの豪華絢爛な居城に嫉妬したルイ14世が裏で情報を操作したのでしょうか、NHKの大河ドラマのネタにもなりそうな話です。ルイ14世はのちに同じ3人の芸術家を集めてベルサイユ宮殿を建てたそうです。なるほど。

今回の遠足の費用子供一人につき€26.96はすべて学校側(たぶん税金)が払ってくれました。

さて、おおはしゃぎの次男、帰りの車の中では爆睡していたそうで、何をしても起きなかったので仕方なく幼稚園で起こしたとか。

Monday, May 3, 2010

罪人

フランスにきて9カ月がたちました。極貧生活のため今まで自分の洋服は靴下1足しか買っていませんでしたが、外で着れる洋服がついに3着(昨日ソレを着たら、今日コレ着て、明日アレを着る生活)となったので、今日はフランスにきて初めてショッピングモールに買い物に行きました。

アメリカにいたとき同様なかなかサイズが見つからないので苦労するショッピングですが、ゆるゆるのパンツを2着買ってきました。これで着られる洋服が3+2=5着になりました。

さて、帰り際にVirgin Megastoreに寄ったらレジのすぐ隣でDVDの安売りをしていたので、
1.5枚買ったら€30(本当は一枚€10)
2.3枚買ったら€30(本当は一枚€15、ディズニー映画はプレミアがつくから)

計8枚を€60で購入しようと思いました。

レジに持っていくとレジのおねえちゃんが相変わらずのフランス式サービス(笑顔なし)。それだけ少々腹立ちそうなのを抑えて待っていたら、「これって5枚で€30の商品ですか?」と客の私に聞いてくるので、「ハイ、そうです」を答えました。なんで客に商品の値段を聞くのだろうか?

レジに打ち込むのが遅いのはもう慣れましたが、クレジットカード支払いの際に€60ではなく、€35という合計金額に。ここで私の心の中は、
○ 私が思っていたよりも安い値段で売っていたのか、ラッキー
○ もしかしたらおねえちゃんが適当にレジに打ち込んで間違った値段にな  ってしまっているのでは?

笑顔で迎えてくれるやさしい店員さんなら「これって....」と間違いを指摘したかもしれませんが、あのおねえちゃんには話す気にもなりません。店の外でレシートをチェックすると、やはり店員のミスでした。

ミスに気づいても店に戻らない私は罪人?!

Sunday, May 2, 2010

おもらし自慢

今朝嬉しそうに次男が部屋に飛び込んできました:「おっぱいのおもらししたよ!」なぜ自慢げ?

Friday, April 30, 2010

フランスらしい感じ?

今回の長期滞在の前に数回フランスに短期滞在をしたことがあります。前回まで道端に落ちている犬のフンと同じくらい私を悩ませたのがタバコでした。カリフォルニア州(とニューヨーク州)は喫煙者に対する社会的蔑視がアメリカで一番著明です。マリファナよりも普通のタバコのほうが悪いイメージで語られる社会で18年間育ちました。

フランスはとにかく喫煙者が多い!というイメージで今回覚悟して降り立ちましたが、2008年1月1日に「公共の屋内」では完全禁煙の条例が通っていため、レストランや学校、その他バーやクラブなどもすべて禁煙になっていました。おかげさまでとてもフランス滞在が楽になりました。案外日本でバーやクラブに行くよりも幸せです。

しかし、条例は通っているものの、末端でのタバコに対するイメージが変わっていないかもしれません。以前ディズニーランドの喫煙所以外の場所でタバコをポイ捨てしている人を見たと書いたことがあります。今日は近所の公園でまたまた信じがたい喫煙光景を見てしまいました。長男がクラスメートと遊ぶ横で、隣接する老人ホームから利用者さん数人とスタッフ数人で公園に遊びにきました。着くなり利用者さんたちを座らせ、一人のスタッフがなんと喫煙開始(左の女性)。
アナタ仕事中では?と一瞬よぎりましたが、まあ、フランスらしいっちゃあフランスらしいなとも思いました。フランス滞在終了間際になって、サービスの悪さや喫煙など「フランスらしさ」を寛大に受け入れることができるようになってきたかもしれません。

(それにしてもサービスだけにおいてはJALにでも頼んで国全体を根本から見直したほうがよさそうです。)

Thursday, April 29, 2010

フォンテンブローの「海」

本日は晴天なり。最高気温28度、汗ばむ陽気の中、にぎめし弁当を持ってフォンテンブローの「海」に出かけました。写真(下)を見る限りはなんだか木々の多い海か?実はココ、わが家から13㎞のところにあるBois Le Roiという町の中の公共スポーツ施設・広場Base de Loisirsです。ここには何でもあります:乗馬、ゴルフ(ゴルフ場+打ちっぱなし)、テニスコート、アーチェリー場、マウンテンバイク用トラック、ジョギングトラック、遊具などなどなど。そしてこの「海」。

種明かしをしてしまうと、大きな湖に砂浜がくっついているようなところで、波はないし塩水ではないので実は子供フレンドリーなのかもしれません。

わが家の大物次男、アウトドアをフルに楽しむタイプだったのか、遊びたいのにトイレまで行ってられっか!的なセリフを発しながら芝生に水をやるのでした。

Wednesday, April 28, 2010

P4終了

いつの間にか今日P4が終了しました。そういえば今学期はあまり学校の話をしなかったな....(結構周囲に「最近ブログの意図がよく分からない」と言われる。確かに...子供の話ばっかりだ)。

Tuesday, April 27, 2010

履歴詐称

先週INSEADに来て初めて職探しの面接に行ってきました。ストライキ中の地方電鉄にも関わらず奇跡的に電車に乗れたと思ったら、パリの手前で車線内に誰かが侵入したというアナウンスが流れました。そういうことで約30分遅刻しながらパリの北西にあるメトロ3番のPont de Levallois Béconにたどり着きました。

遅刻したことを詫びたあと、会社の概要を聞きながら自分の自己紹介をして気分よく面接を受けていたら、相手(フランス人のドクターです)が私の履歴書の下のほうに目立たないように書いてある「フランス語ぺらぺら(→ほぼウソ)」の項目を見つけ、「な~んだ、最初からフランス語で話せばよかったね」的な雰囲気でそれ以降の会話はフランス語に

やはり履歴書にウソを書いてはいけません。ちーん。

Monday, April 26, 2010

春のピクニック

冬の間ははげていたフォンテンブローの森が青々としてきました。毎日同じ道を運転していると、ものの数日間で「冬」から「春」に変化するので驚きました。

さて、こんなに気持ちのよい季節、屋内にいてはもったいない!ということで日曜日は同級生らとSPSDでお世話になったデザイナー学生たちとピクニックにでかけてきました。デザイナーくんたちは4カ月の滞在がそろそろ終わりなので、送別会も兼ねています。真ん中に大きな布を敷くと、自然に周りはドッジボール、サッカー、自転車、ギターなどなどそれぞれのコーナーに分かれて気分よく太陽の下でゆっくりと過ごします。

私はいつも炊き込みご飯を持参します。3合分簡単に炊飯器で炊けるし、日本的な具材(レンコンやアゲ)が入っているので周囲に喜ばれます。あまりにも喜ぶと「じ、実はレトルトだから簡単に作れるのよ….」と言いにくくなります。

さて、長男は年齢的にもだいぶ大きくなってきているし、もともとの社交性もあるのでしょうが、すぐに大人と打ち解けてドッジボールやサッカーをします。帰る時間になってもなかなか帰ろうとしません。

我が家の大物次男、お兄ちゃんがみんなと仲良くなるにつれて段々とスネる傾向にあります。彼は帰宅時間の1時間半前くらいからずっと「早く帰ろうよ~」と言っていました。

(長男+次男)÷ 2 = ちょうどよい。

Friday, April 23, 2010

引きずる子 part3

今朝次男が長男にいじめられました。私が見ていないときに何かされたそうです。

次男:
(大泣)わぁぁぁぁ、お兄ちゃんがいじめた~
私:(ハミガキ中)あ~ほ~、はわいほうに(=あ~そ~、かわいそうに)
次男:(大泣)お兄ちゃんのことを怒って~
私:(うがい中)わはった、わはった、あほでね(=わかった、わかった、あとでね←いい加減な返答)

ずいぶん時間が経って長男と私が世間話をしているときに、次男やってくる。さすが引きずる子、一言目から...
次男:おかあさん、お兄ちゃんのことを怒った?
私:心の中で: あ、忘れていた!) うん、怒ったよ(←ウソ)。
次男:(すぐにウソを見破る) うそだ~、いま怒って~
私:(即席の怖い顔で) おにいちゃん、さっき何か悪いことをしたの?
長男:少しいじめたけど。
次男:少しじゃないよ、おち○ち○をつかんでから二回もぼんって上に乗ったよ!(詳細に記憶している)
私:それはひどいね。それじゃ、お兄ちゃんからbon pointを一枚取り上げね。(一貫性のない、毎度異なる罰を与える私)
長男:いやだ~
次男:じゃ、ボクのbon pointを三枚お兄ちゃんにあげるね。(???)

引きずる次男は実は優しい?母が味方をしてあげたのに、自ら敵の味方に成りかわるのはなぜか?彼の心中はよく理解できません。

Tuesday, April 20, 2010

引きずる子 part 2

引きずる次男に先日言われた言葉:

「さっきまで怒っていたのに、なんでもう優しいの?」

確かに….さっきまで大声で怒っていたのになんでもうこんなに優しいのだろうか?

おかげさまで長期記憶があまり発達していない私ですので、その点でいうと次男の性格とは正反対です。きっと彼からすると、自分ならしばらく怒っているだろう状況において早めに切り替えて元通りに戻れる私みたいな単細胞系は不思議に思えて仕方ないのでしょう。

彼はよく私に「昨日の昨日の昨日に怒ったときに….」とか「前同じことで怒ったときは….」などとよく過去の話を持ち出します。そして私の怒り方に統一性がないことを説きます。確かに子育ては一貫した態度が一番大事だったな…

議論の信ぴょう性においては完全に4歳児に負けてる。

Monday, April 19, 2010

ストライキやら噴火やら

アイスランドで噴火があり、ヨーロッパ全土の空の旅がキャンセルされています。今週末、同級生の多くはバルセロナに行く予定でしたがそれもキャンセル。今朝ラジオでは今日から南仏Toulouseの空港が再開したので海外から帰国できずにいた多くの客はいったんここを経由するという話を聞きました。

そして相変わらずSNCF(フランス地方電鉄)はストライキ(13日目!)で電車の本数が少なめ。

飛行機も電車もダメ。遊びに行っても清掃スタッフがストライキ中で施設が汚い。ガソリンは値上がり傾向で車も使いにくい。

おとなしく家にいろ、ということですな。

Sunday, April 18, 2010

アイススケート











20年ぶりくらいにアイススケートをしに行きました。運転して20分くらいのところにボーリング場、ゴーカート場、映画館、スケート場が併設されてある娯楽施設があります。

初めは6歳児のみレンタルスケートで練習していましたが、少したって4歳児も参加すると言いだしました。写真のごとく、「シルバーカー」的な滑るイスが常備されており、これを使えばだれでもアイススケートができるようになることが分かりました。そういえば昔の患者さんが疲れたら腰かけることができるシルバーカーを愛用していたな....

しまいには4歳児も「シルバーカー」にもたれてすいすい滑っていました。

今週末のお天気は文句なし。最高気温20度、わが家は半そでです(帰りの車次男は上半身ハダカ)。

Friday, April 16, 2010

悩めるお年頃

さて小学校に入って楽しいこともつらいこともある長男。現在はやはり保育園のぬくぬくとした雰囲気から一転した田舎の公立小学校ですから、さまざまな経験をして帰ってきます。そして毎晩寝る前、一番落ち着く時間になるとその日の困ったことや嬉しかったことをいろいろと教えてくれます。

以前もお話しましたが、男子はう○ちをするとすぐにばれるので(便座のあるトイレを使うときは必ずう○ちだから)、長男は学校でう○ちがなかなかできず、学校が始まってすぐくらいに肛門裂傷(切れ痔)になってしまいました。これはいまだに100%治ってはおらず、たまに切れては薬を塗って…の繰り返しです。我が家ではプルーンを常備するようになり、子供たちは積極的に摂取しています。保育園ですらあまりう○ちをしない我が家のお二人さんですから、小学校ではまず出ないでしょうね。終末にどっか~んとまとめてトイレに通っています。こちらは水曜日が休みなので、そういう意味では助かっていたりします。

長男の最近までのもっぱらの悩みは足が遅いことでしたが、それはこの間の800メートル走でいったんは終止符(別に解決されたわけではない)。

そして昨晩寝る前の「悩み相談室」ではついに禁断のおち○ち○の話になりました。どうやらフランスの子供たちのおち○ち○は自分のよりサイズが大きいらしく、彼は周囲の子供たちに「お前のは小さいな~」(←セリフは想像)と言われるらしいのです。さらには、割礼をしているお友達もいるらしく、純和風な我が長男はどうやったら自分のも「ああいうふうになるのか」日々研究しています。サイズ争いはこの年で始まるのか?

この類の悩みが続くようなら、かっこいい励ましの言葉を募集することにします。

Thursday, April 15, 2010

成績

長男が成績表をもらって帰ってきました。だいたいの項目で上がっているようなので、1学期から2学期にかけてそれなりの進歩があったようです。特に算数はすべての項目で最高得点で、内容は簡単ではあるけれども(1ケタの足し算)押さえるべきところは押さえていて安心しました。

しかし最後に先生から手書きコメント:「言葉は理解できるようになってきているが、授業中の態度が悪い。お友達に迷惑がかかります」と。自分でいうのも何ですが、私は一度も自分の成績表にそのようなコメントをされたことがありません。男の子と女の子の違いでしょうか、小学校1年生(しかも外国で)からそんなことを言われて、中学高校になったらどうなるのだろうか?

前エントリーは先生に怒られた次男についてだし、今後我が家は学校でどのようなトラブルを巻き起こしていくのだろうか?

呼び出し覚悟の母です。

Tuesday, April 13, 2010

引きずる子

次男が先生に怒られました(別に初めてではありませんが)。授業中落ち着きがなく、隣の子をグーでなぐったそうです。迎えに行ったら本人は泣き出し、先生がJe l’ai grondé(彼をしかりました)と説明してくれました。先生がベテラン中のベテランで非常に信用のおける人です。

帰宅後なぜその子をなぐったのかなどと問い詰めても「忘れた」と言ってなかなか説明しようとしません。彼はかなり特殊な性格で、他人から見たらあまり素直でかわいい性格ではありません。絶対に自分の非を認めません。ちなみに写真はフランスでほぼ一年間過ごした学校での彼です。家とは別人です。

翌朝は学校に行くまで「お腹が痛い」「足が痛い」などと言って登校拒否気味。学校に着くと先生に挨拶をしませんでしたし、教室に入ろうとしませんでした。前日の苦い思いのことをよく覚えていてかなり引きずっている状態です。

そういえば昨年4月に私が長男だけ連れてフランスに下見旅行に行った際に、成田までお迎えにきた次男の態度は行く前とはまったく別物でした。行く前は普通に母親になつくかわいい子供だった彼ですが、10日間ほど離れた後(離れただけではなく、自分だけ置いてきぼり…)1カ月くらいまともに話してもらえませんでした。彼が3歳のときの話です。

長男は次男に比べるともう少しサッパリとした性格で、長期記憶はあまり発達していません。長男は翌朝には前日のことをすっかり忘れるようで、It’s a new day! 的な態度です。

次男はその性格で損をしているように思えます。どのようにプラスの方向に持っていったらよいのかは現在研究中です。

Sunday, April 11, 2010

La Villette

パリにあるLa Villetteに行って参りました。「科学館」みたいな感じです。年齢に応じて水力、磁石、鏡、知覚などなどについて体験しながら学んでいくことができます。

途中長男がおばあちゃんにもらった大事な財布をなくしたことに気付きましたが、遺失物センターで保管されており、日本以外にもなくしたものが出てくる国があるんだ~と感心しました。

2本目の歯が抜けて少しお金持ちになった長男は帰りに自分のお金で「考古学者セット」を購入しました。これはハンマーやナイフ、ブラシなどの道具を用いて土の中にある8つの石を探していく遊びです。丁寧な刃物さばきで見事にピンクや紫の石を見つけて満足していました(写真)。

ちなみに、地方電鉄SNCFがストライキ中なので今日は車で行きました。そしたらLa Villetteでも清掃スタッフがストライキ中のため館内の衛生状態については保証し兼ねますという貼り紙。どこもかしこもストライキのフランスです。冗談ではなく、ほぼ毎日ラジオで「本日~がストライキ中のため~に影響が出ます」というアナウンスが流れる国です。日替わりで不満をぶちまける国民性です。

Friday, April 9, 2010

ある意味4位

今日は自分の授業を少しサボって長男の「800m走」を見に行きました。日本にいるときは、友人の多くが通う憧れのバ○ィスポーツ幼稚園にわが家は通っていませんでしたが、真の理由が(今になって)ようやく分かりました。

800メートルの長い道のりを前にスタートラインでは最前列に立ち、結構気合に入った顔をしていた長男。

スタート前にかかりのおじさんが「一緒に走っている大人(タイムキーパー的存在)の前に出てはいけません」と言っていたので、走り出す前にその旨を長男に伝えようと声をかけようとしましたが、まもなく「位置について、ようい」と言われてしまい伝えられずに始まってしまいました。

「どうしよう、一緒に走っている大人の前に出ちゃったら....」などと一瞬思いましたが、まもなくそんな心配はまったく必要なしということが判明。途中までは「後半組」で頑張っている長男をクールに見ていましたが、あれよあれよという間に「後部組」の仲間に入ってしまい、ゴール直前では、

「ビリだったらどうやって声をかけようか...」と思いました。

いつも自分は足が遅い遅いと嘆いている長男。真相はどうなのだろうと今日は確かめに行きましたが、どうやら本当に長距離走は苦手らしい。でも普通は苦手ならイヤな顔をして走るのでしょうが、ゴール直前で声をかけたら「高橋尚子風」に沿道のファン(私)に笑顔で手を振りました。息も切れていません。さわやかに負けているのなら、まあ、いっか。

そしてビリから4番目であることに対して本人はまったく気にしておらず、全体で2位になったらクラスメートのことを私に自慢しました。

何位になっても途中一回も止まらずにさわやかに走り切った長男は全員に配られたメダルをもらってご満悦でした。

Thursday, April 8, 2010

ねずみが来ない夜は?

今日の体育中に初めて乳歯が抜けた長男。放課後嬉しそうに抜けた歯を見せてくれました。

アメリカでは寝ている間にTooth Fairyが枕の下に置いた歯を持っていき、代わりにお小遣いをくれます。フランスではそれがねずみさんの仕事となっています。

歯が抜けたらねずみさんが来ることを心底に楽しみにしていた長男ですが、夕食前に気にいらないことがあり突然不機嫌に。怒り心頭したときに大事な歯が入っているティッシュを投げてしまいました。「あっ」と思った瞬間は時すでに遅し。歯は冷蔵庫の下に入り込んだのでしょうか、探しても探してももはや見つかりませんでした。

そのときの落胆ぶりをお見せしたかったです。入試(シャレではありません)に落ちた浪人生くらいへこんでいました。

さて、乳歯そのものはなくても、この情報化社会ですから、ねずみさんのもとには歯が抜けた子供たちの名簿は届いているはずです。

相場(5ユーロ?)からだいぶ割り引いて1ユーロ程度置いていってくれることを願って(財布に小銭入っていたかな)...

Wednesday, April 7, 2010

Dragon Week


今週は中国、台湾+華僑系が力を合わせているDragon Weekです。

水曜日恒例のディナーでは通常ライブバンド演奏+その国特有のダンスなどが披露されますが、今回はなんと大型カラオケ大会が催されました。写真で歌っているのはドイツ系イギリス人の同級生で、中国で仕事をしていた関係で北京語が堪能で、カラオケ大会で歌を披露してくれたときのものです。なんともINSEADらしい。

Tuesday, April 6, 2010

泣ける授業

以前「人生でもっともショッキングな」ということで紹介した授業が今日終了しました。最終回は涙あり笑いあり。今からINSEAD生になる人へ、好き嫌いはもちろんあるでしょうが、なかなか面白かったですよ。

以上。あとは企業秘密。

Monday, April 5, 2010

Pâques

今日はイースター(Pâques)のため子供たちの学校は休みでした。

アメリカ同様、フランスの子供たちもエッグハント(Chasse des oeufs)を楽しみにします。

ところで、前日に長男のクラスのママから「バスケット持参で」と言われ、そういえば卵(=お菓子)を入れるカゴが必要だったと思い出しました。一回きりのために購入するのはもったいない。そしてひらめいたのが長男のお気に入りのオモチャを利用することでした。

そのオモチャは数年前にじいじとばあばからもらったもので、Wammyという名称です。長男はこれがたいそうお気に入りで、手先を器用に使っていろいろなものを作ります。最近それが実用的なものにまで及び、写真のごとく自分のためのナイトライトが最近のヒットです。中には動作に反応するライトが入っていて、夜間起きてしまって怖くなったら手を仰いで電気をつけられます。また、取っ手がついているので手にもって暗い廊下を進み、私の部屋まで転ばずに自分で来れます。

さて、エッグハント前日の寝る前、長男に弟と自分の分、計2つのバスケットを作成してもらいました(写真はありませんが、ナイトライトを大きくしたような形です)。卵が隙間から落ちるといけないので中にビニール袋を入れて完成。

今朝は二人で嬉々としてエッグハントに出かけて行きましたとさ。

Thursday, April 1, 2010

何でもできるお父さん

我が家の子供たちはなぜか:
1.お父さんは何でもでき、何でもしてくれる
2.お母さんは何もできず、何もしてくれない
というイメージを持っています。#2に関して私は特に異論を唱えません。なぜならば、そういうふうに思ってくれているほうが何も頼まれず単に「楽」だからです。

夜寝る前に次男とお父さん(現在日本在住)の話をよくします。お父さんは~もできるし、~もできるからすごいよね~というほほえましい会話ですが...

次男:おかあさん、ビリヤードって知っている?
私:知っているよ、お父さんが得意みたいよ。
次男:おとうさんは何でもできるよね。
私:そうだね、スキーもテニスもできるよね。
次男:そうだよね、お料理もお洗濯もできるよね。
私:そうだよね、お裁縫もできるらしいよ。
次男:すごいね~(尊敬のまなざし)。かまくらも作れるし、かまくらの中の雪で作ったテーブルも上手だったよね(一昨年の冬の思い出話です)。
私:ボーリングや水泳もできるらしいよ(私はここからネタ切れでウソも交じる)
次男:耳アカをほじるのも得意だよね、鼻くそも上手にとるよ(ここから段々と下品になる)
私:運転も上手だよね~(必死に会話の質を保とうとしている)
次男:ウンチを拭くのも上手だよ~すごいでしょ~
私:(あきらめて)すごいね~
次男:パンツをぬぐのも上手だよ~(?)

という調子で、子供本人はお父さんを本気で尊敬していて、何でもできるということを説明しているつもりです。なぜ毎回この会話は同じ方向(下向き)にいくのでしょうか。

Wednesday, March 31, 2010

カタカナ練習中

これだから子育てはおもしろい♡

Monday, March 29, 2010

サマータイム

昨日からサマータイムとなり、日本との時差が8時間から7時間になりました。そうです、夏季期間は22時過ぎまで明るいあの素晴らしい時期を再び迎えました。

サマータイムのおかげで朝は少し暗くなりましたが、子供たちの寝る時間(午後7時台)はまるで真昼間で、「まだ外が明るいのになぜ寝るのか」という文句が出ないうちにシャッターを閉めて「夜」を演出しなければなりません。

大人にとっては今から絶好の季節です。夜中まで飲み歩いてもそれを感じさせません。洗濯物は外に干すと2時間で乾きます。夕食時にビールを飲むと昼間から飲んでいる気分(よい気分)にさせます。

気に入らないことが2つ:
まず、町単位で開催される夜の花火は22時半ころから始まるので子供たちに見せられません(寝る時間を過ぎている)。また、夕食を「昼食」のような明るさの中で食べることになるのでいまいち雰囲気が出ません。

なにはともあれ、プラス点のほうが圧倒的に多いフランスの夏季シーズンです。

Friday, March 26, 2010

5リットルの生ビール

水よりもビールを愛する私ですが、日本では瓶ビールを飲んでいました。

先日スーパーで5リットルの生ビールサーバーを見つけました。日本にある家庭用のビールサーバーは1.5リットルで、サーバー部分は毎度洗浄しなくてはなりませんが、フランスのものは使い捨てなので洗浄不要です。

これで1週間はもちます♡

Thursday, March 25, 2010

春がき~た♪

フォンテンブローにもついに春がきました。15年に一度という寒い冬が終わり、やっと暖かくなってきました。フォンテンブローの森の木々が青々としげっていくのをこれから楽しみに毎日観察できます。

さて、やはり寒い間は犬もあまり散歩をしなかったようで、冬の間はあまり犬の○ンに遭遇しませんでした。残念ながら、暖かくなってきた先週辺りから家の前にポツポツと○ンが落ちています。冬の間は平気で芝生の上を歩いていましたが、油断していたらそろそろとんでもないことになることでしょう。子供たちも芝生の上を歩くのを自ら控えています

今朝は家のまん前に○ンがありました。泥酔して帰宅したら必ずに踏む絶好の場所です。人の家の前に○ンを放置する点においてフランス人は礼儀知らずです。ちなみに、パリでは数年前にフランス版「公共広告機構」が「飼い犬の○ンは飼い主が始末しましょう」というキャンペーンをしてかなり○ンが減ったようです。

そんな広告、こんな田舎には届かず。

Wednesday, March 24, 2010

中国東方航空

7月に日本に帰国する際の片道チケットを入手しました。生まれて初めて中国東方航空に搭乗します。

さきほどお客様センターに電話して座席のリクエストを入れようとしました。そしてついでに機内のエンターテインメントについて質問をしました。先方の回答:

1.座席指定はもちろんのこと、リクエストすらできない。大人一人で子供二人を連れていても座席が別々になる可能性がある。同じ名字だからといって自動的に一緒には座れない
2.機内エンターテインメントはゼロ

おそろしい思いをして帰国することになりそうです(汗)。

Monday, March 22, 2010

バイリンガリズム

みなさんは子供なら一年も海外にいれば現地語がぺらぺらになると思っていることでしょう。実はそのポピュラーな考えは間違っているのではないかと最近考えています。

確かに生きていくための最低限のボキャブラリーは身に付くとは思います。現在長男次男共に日常的にフランス語で「やめて」「おもしろくないよ!(笑われたときに言い返す)」「終わった!」「やった!」などは発します。しかし一学年フランスで過ごしたからといってかんぺきなバイリンガルになることを期待できません。たとえ母国語のことを忘れさせるような現地語オンリーの生活をしたとしても、動詞の活用方法(正しい文法)や物の名前(単語力)は一年程度の滞在ではネイティブレベルにはなりません。現地の子供たちも間違った文法でしゃべっているほどですから、いきなりきた日本人の子供がすぐにマスターできるはずがありません。

ただし、発音はかんぺきで、羞恥心がまだあまりないですから(特に4歳児)友達の輪の中にいるときは他の子供たちとほとんど聞き分けがつかないというところが大人とまったく違うところでしょう。

バイリンガルになるのってとにかく大変なのです!

Sunday, March 21, 2010

Barrio Latino

Salsaを踊りに行くといえばなんとなく「夜」のイメージですが、パリにあるBarrio Latinoというレストラン件バーで日曜日の昼間からパリジャンが踊っています。窓の外は昼間ですから、なんとも不思議な光景です。

クラブに行くといえば金曜日や土曜日の午後10時、11時くらいから歓楽街に繰り出し、午前2時、3時まで帰ってこない…というのが普通でしょうか。それでは翌日に響く….という年齢のみなさま:Barrio Latinoを見習いましょう!

ここでは午後2時からレベル別のSalsaレッスンが行われ、その後午後3時半から午後7時半まではオープンダンスフロアです。上手な人たちはメインフロア、あまり自信のない人たちは隣の「練習」部屋みたいなところで踊ります。レッスンを含んだ入場料が€12で、お得感があります(ドリンクが高い)!

Barrio Latinoはレストランですから、午後2時から午後7時半までの食事客がいないときの時間を利用してこのような催しを毎週行っています。商売のアイディアとしては素晴らしいと思いませんか?

Friday, March 19, 2010

長男無事帰宅

長男が4泊5日の学外授業より無事に帰宅しました。行った先のÎle d’Oléronの空気が良かったのか、普段聞かれる喘鳴やアトピー症状もなく、私と一緒に毎日過ごすよりもよい健康状態で帰ってきました。



彼の5日間を要約すると、
嬉しかったこと:
1.初日のバゲットサンド(30㎝ほどの長さで大人でもお腹いっぱいになるボリュームです)は美味しかったのですべて食べた
2.海ではカニや貝やヒトデを手づかみしてみんなに驚かれた
3.ご飯で出されたシーフードが美味しくて友達の分まですべて食べた。他の子供たちはエビの「汁」や貝類を嫌がったそうですが、我が家の長男は塩辛やホタルイカやスルメなどが大好物なのでエビの汁はじゅるじゅる吸ったとのことでした
4.我が家で長距離運転するときによく利用する「携帯トイレ」と同じようなものを先生が持っていたので、バスの中でおしっこすることができた
5.毎食バゲットが食べ放題なのでそれをたらふく食べた
6.全部フランス語の生活だったけど、「自分はフランス語ができるから」大丈夫だった
7.お昼ご飯に出されたサラダがおいしかった
8.一度だけ先生がみんなの前でAujourd'hui, Hiro est très sage (今日のひろはとても良い子です)とほめてくれた

悲しかったこと:
1.他のみんなはデジカメや使い捨てカメラを持ってきていた。自分が持っていった使い捨てカメラには写真が6枚くらいしか残っていなかった。持参品のリストにないものを持参してよいものかよく分からなかったのでカメラは持たせませんでしたが、どうやら持参してもよかったようです
2.先生の配慮であった手紙が私から1通しか届かなかった(私が1通しか送らなかった)。他のみんなは何通か届いたようです。何通も送ってよいということを知らなかった私のせいみたいです

私が驚いたこと:
1.フランス人の子供たちは夜寝るときパジャマの下にパンツをはかない。同室のみんなははかずに寝たそうです。自分も一度真似してみたけれどもあまりにも気持ちが悪くて二度としないことにしたようです。
2.長男がバスを降りて最初に発した言葉:J’ai trop chaud!(暑すぎ!)5日間もフランス語オンリーで過ごしているとやはり頭の中もフランス語になるようで、私に対する第一声もフランス語でした
3.毎日Vite, vite!(早く、早く!)と言われながらシャワーに入ったので、髪の毛やおしりやおち○ち○や背中や足はまったく洗っていないとのことでした。5日間お腹しか洗わなかったようです。刑務所並み?

つまり、嬉しかったことはだいたい食べ物関係で、悲しかったことは私に非があるようです。なにはともあれ、かなり楽しんで帰ってきたので安心しました。

Thursday, March 18, 2010

Podcastバンザイ!

せっかくフランスにいるので、いまさらながらフランス語の勉強を始めました(本当にいまさらですが…)。

インターネットのおかげで語学も安くかつ効率よく学べるようになってきました。一昨年のクリスマスに主人が買ってくれたiPodと通常のインターネット回線さえあれば本屋さんに本を買いに行かなくても語学が学べます。

以下のサイトにはありとあらゆる言語のPodcastをリストアップしています。
http://www.openculture.com/2006/10/foreign_languag.html

教科書代わりになるようなプリントもネット上で検索すればすぐに見つかることでしょうう。

これでフランスにいなくてもフランス語の勉強ができます。ようは、本人のやる気次第ですよ!(←自分に言い聞かせている)

Tuesday, March 16, 2010

学外授業中の配慮

配慮その1:手紙が届く
今回長男の学外授業のために荷物の中に自分宛の封筒を入れました。現地から手紙が届くことになっています。

それ以外に先生の配慮で、ママやパパから子供たちに手紙が届く仕組みにもなっています。
1.前週の後半に親が自分で送っておく
2.出発の朝に親がそうっと先生に渡す
という選択肢があり、私は#1方式にしてみました。

さて、郵便事情がいまいち信用できないフランス。本当に届くのか?

配慮その2:到着の知らせがくる
学外授業のために作成された電話連絡網はみんなのパパやママの電話番号の一覧表です。日本では家系図のような連絡網が一般的なのでしょうか、今回渡された連絡網はただのリストでした。先生は最初の人と最後の人(名字がAとZで始まる人)に電話し、そこからはそれぞれ下向き、上向きに電話をしていくという仕組みです。きっとどこか真ん中辺りで止まるのでしょうね。

なにはともあれ、到着した知らせが電話連絡網で回ってくるのでそれを次の人に伝言しなければなりません。知らせが来る前は、次男を迎えに行くときに幼稚園で他のママたちと「まだ連絡ないね~」などと言い合いました。昨日は予定より1時間ほど遅れて到着の知らせを受けました。

学外授業に合わせたように毎日ピーカン+最高気温15度前後です。

Monday, March 15, 2010

長男、Île d'Oléron到着

私が人生で一番テンパるのが遠足の日です。どんな重要な発表のときも、どんな難しい試験の前も、どんなに痛いお産の最中でもあまりテンパらない私ですが、 料理を きれいに 腐らないように 詰める 弁当作り、どの要素をとっても不得意な作業の嵐です。

今日から長男が4泊5日の学外授業に出かけました。この日も朝から弁当作りでしたが、なんとバゲットに具を入れるだけの簡単サンドを長男が希望したので、内心「ラッキー!」と飛び上がりました。

一晩で固くなってしまうフランスのバゲット。さて、どうやって午前7時半に集合に間に合うように美味しいバゲットサンドを作るのか?実はフランスには便利な「バゲットの一歩手前」のものが販売されています。それを使用するとオーブントースターで10分間焼くだけでパン屋さん顔負けの美味しいバゲットがおうちでできます。最近その商品を発見したので最終帰国の際に日本に大量輸出しようとたくらんでいます。おうちで試したい方はお声をおかけくださいね。

出来上がったバゲットにレタスと生ハムをはさみ、それにバナナ、クッキー、ライチ、水を加えればお弁当(フランス版)の出来上がりです。

日本のキャラ弁も素敵ですが、味では負けてないフランスのバゲットサンドです。

Saturday, March 13, 2010

河端亜希子、翻訳家

さて、P4に入り周囲は慌ただしく就職活動をしています。私もしなくては…。

2010年4月、以前から関わっていた専門書「AO法骨折治療 第2版」がついに本屋さんに並びます。この本を翻訳していて様々なことを学びました。

1.原著はいい加減です。外国のエライ先生方が書いた本のはずですが、明らかにおかしなミスが多発します。図の説明の中で「左」と「右」を間違えるのなんてもう驚きません。整形外科学をかじった人間(私)が翻訳していて初めて気付くようなことです。専門的な知識を持ち合わせていない翻訳家ならそのまま翻訳してしまい、せっかく出来上がった日本語版でも左右を間違えたままで訳していることでしょう。とにかく今回、原著は100%信頼できないのだ!ということを発見しました。
2.ビジネススクールでbottleneckという言葉をよく耳にします。これは、一連の流れの中で「律速」している因子を指します。翻訳作業はbottleneckが多すぎてなかなかスムーズに進みません。間に立つ人間を一人でも減らすと作業が速く進みます。今回私がこの本を訳し始めたのは2008年5月頃でした。発売がまさか2年後になるとは…
3.校正や翻訳作業の最終段階はパソコンの画面ではなく、プリントアウトした紙面上でしなければなりません。パソコンの画面はまるで一枚の皮がかぶっているかのように微妙なミスを隠しがちです。やはり昔ながらの「赤ペン先生」をすると一番よい作品に仕上がります。
4.どんなに見直しても完璧な本は出来上がらないかも。教科書にtypo(タイプをしていてつづりを間違えること。正しいつづりは知っているのだが間違えてしまう)を見つけると「プロの編集者がたくさん見直しているはずなのになぜこんな初歩的なミスをするのだろうか…」と昔は思っていました。しかし今回翻訳をしていて思いましたが、案外最後まで残るおかしなミスがあるだろうな~と覚悟しています。

さて、これを読んで下さっている整形外科の先生方、是非本屋さんで手にとってみてください。私は後半の担当でした。もし内容におかしな部分がありましたら私(akiko.kawabata@insead.edu)あるいは医学書院までご連絡ください!

Friday, March 12, 2010

変人

P4の前半は2教科しかなく、なんだか楽な学生人生です。その2教科とも人気教授なのでかなり期待していました。ところが、昨日受けた授業の教授、これまでの人生、幼稚園からINSEADまでで習った先生・教授の中で一番の変人でした。

話は逸れますが、高校のときの物理の先生も変人でした。いきなりヒトラーの話や真似をし、重要な公式を黒板に書いた後に中国製の銅鑼(直径1メートルくらい)をたたいて生徒の注意を引きました。私は「変わってるな~」と思っていつも見ていましたが、卒業後にお会いしたときはセクハラで女子生徒に訴えられ、強制?退官した後でした。私自身その女子生徒とは面識がありませんが、多分先生は先生らしくしていただけだと思ってしまいます…起訴社会アメリカですから気をつけなくてはなりませんね。

さて、物理の先生を上回る変人に昨日出会ってしまいました。

この教授はスペインの出身ですが、英語で行われる授業の大半は普通の社会では使ってはいけないような言葉づかい、言い回しです。英語ではpolitical correctな単語を使用することを学校や社会で習います。日本語でも明治以前は目の見えない人に対して「めくら」などいう呼称がありましたが、ここ100年で徐々に「目の不自由な人」「視覚障害者」などと差別用語は使われなくなっています。この先生はそんなデリケートは言い回しを一切しません。

過去に自分の言葉づかいや授業スタイルを直そうとしてくれた女性生徒に見立てて、ろれつが回りにくいアテトーゼ患者の真似をしながらバカにして話します。犬は暴力をふるうために飼う(蹴るにはちょうどよい高さのところにいる)と言います(動物愛護団体が聞いたら激怒しますよ)。

この先生は自分でも「私はアメリカでは働けませんし働きません」と宣言していました。ま、この人がアメリカで教壇にいたら5分で起訴されること間違いなし。

さて、いったいなぜこの人がこんなに人気者なのか?という疑問の答えを出すためにこの授業を追及していこうと決心しました。

Thursday, March 11, 2010

P4 初日

P4初日です。P3でシンガポールに行っていた同級生の半分くらいが戻ってきています。彼らはみんな"It's good to be home!"と言ってフランスは(シンガポールに比べて)寒いにも関わらず帰ってきたことを喜んでいます。私自身もP3でさびしい思いをしていたわけではありませんが、彼らがいるとなんだか元のキャンパスに戻ったような気がして安心してしまいます。

Wednesday, March 10, 2010

水ですから

先日モロッコに行くにあたり、ひさしぶりにJAL以外の航空会社を利用しました。その中で他の客が飲み残した少量のコーヒーをCA(cabin attendant)がこぼしました。私は洋服と手が汚れましたが、驚いたのがその対応です。

なんとその人は「水ですから」と言ってほほ笑みながら消えていきました。

絶句状態の私は何も言えず、隣の客に「明らかにコーヒーなのに…」と同情されてしまいました。

JALならどのような対応になっていたでしょうか。少々おおげさすぎるほど謝り倒され、急いで手を拭くおしぼりを持ってきてくれ、洋服はきっとクリーニングに出すと言いだしてくれたことでしょう。

「水ですから」と言われた上、ティッシュやおしぼりはなく(主人が自分のナプキンを渡してくれた)、洋服のことは無視です。

JALに甘やかされているとは言え、あまりにもひどい….

それにしてもアジア系の航空会社はサービスが最高です。アジア人はサービスが得意なのでしょうか。きっとどこかの社会学の権威がそこらへんを事細かにリサーチしていることでしょう。

アジアばんざい。

Tuesday, March 9, 2010

お泊り授業

長男が通っている公立小学校の一年生クラスが来週月曜日から金曜日まで「お泊り授業」に出かけます。全小学校でこのような体験をさせてくれるわけではないらしく、子の小学校でもたまたま今年開催することに決めたようです。

今回この「お泊り授業」に行くにあたり驚いたことがたくさんあります:

1.遠い!
2.「授業の一環なので必須です」という案内を受けたにも関わらず子供を参加させない親がいる
3.持ち物リストにserviette de table一枚と書いてあり、布製のナプキンを持参させるのはいかにもフランスらしいけど、約20食のために一枚って少なくないですか?
4.1週間の費用が345ユーロだけど、村役場で60%まかなってくれるので私たちの財布からは138ユーロしか出さない(助かる....)
5.私が聞き間違えていなければ担任+スタッフ2名で1クラス(30人弱)を担当する(多い?少ない?)
6.公立の学校で6-7歳のときからこのような体験をさせてくれる

途中で現地から家宛てに手紙を送ってくれるようですが、フランスの郵便システムはいまいちなので本人が帰宅してから届くことでしょう(笑)。

無事に帰宅することを祈って....

Monday, March 8, 2010

フランスの地域医療

以前も近所のクリニックでの話をしました。続編です。

現在もどうしても必要なときに徒歩1分半くらいのところにあるクリニックに通っています。必要最低限のときのみです。

来院者記入簿はいまだになく、患者は到着してから視覚的な全体像を頭に入れ、自分がいったい誰の後なのかを「あてずっぽう」します。自分が来院した時点で待合にいた人々が全員消えてから初めて次が自分の番だと推測できるなんとも非効率なシステムです。

来週から4泊5日で「お泊り保育」ならぬ「お泊り授業」にでかける長男の喘息薬はやはり日本のものではまずいであろうと思い、先週くらいから受診を試みています。

現在のところ0勝5敗です。クリニックに行ってはみるもののあまりにも混雑しているのであきらめてきているから0勝5敗です。クリニックに記入簿があれば、少し買い物をして戻ってくるとか、家でテレビを見て少し時間をつぶすとかできます。が、記入簿がないので自分の順番は体を張って死守しなければなりません。

さきほども長男を連れて5度目の挑戦に行ってきました。待ち人8人。しめしめ8人だったら夕食前に受診の順番がくるかな...と思ってしばらく待っていました。しかし次の患者が呼ばれるまで30分経った時点で、単純計算であと4時間...今回もあきらめたわけです。

先生方は本当に丁寧に診てくれるし良い人たちです。しかし、先生が受付、診察、書類記入、会計などすべて行っているわけで、とにかく一人の患者に対して時間がかかります。

さて、いつになったら無事に受診できるのか?ついに明日最終決戦となります。9時診療開始に対し、4度目の挑戦では8時20分の時点ですでに10人近く外で待っていたので(単純計算3-4時間待ち)、明日は午前7時45分から外で待つことに決めました。たぶんマイナス1度とか2度の中。防寒着必須。

フランスの地域医療、命がけです。日本の医療が恋しい....

ところで、フランス全国のクリニックに「こういう便利なシステムがあるよ」と記入式を紹介したら国民栄誉賞がもらえるかもしれません。

Saturday, March 6, 2010

日本の知名度

ヨーロッパ人的リゾートには子供たちの保育所が必ず含まれます。All-inclusiveのホテルだと食事だけでなく子供たちの保育も含まれるので、我々も数時間この保育所に預けてみることにしました。

そこのAnimateurとの会話(Animateurというのはリゾート地でスポーツやダンスレッスンなどを担当している人たちの総称です):
Animateur:どこのご出身ですか?
私:日本です。
Animateur:(そこにたまたまいたタイ人の女の子を見て)この子はタイという国からきたみたいなのですが、日本とタイは大体同じですか?
私:(質問の大雑把さに絶句)
Animateur:同じような場所にありますか?
私:(両国ともアジアにあるということを知っていそうで安心しながらも、まだ絶句状態)
Animateur:同じようなものでしょう?(←しつこい)
私:あのぉ、モロッコと南アフリカは同じですか、と聞かれているようなものです。
Animateur:あぁ、なるほど(照れ笑い)。

というふうに、日本、まだまだ知名度は低い?会話の相手が悪いような気もしますが…

Friday, March 5, 2010

ヨーロッパ人的リゾート

日本から遠いモロッコに参りました。主人や子供たちはアフリカ初上陸です。ヨーロッパ人にとってモロッコやチュジニアは日本人のグアムみたい位置づけです。ヨーロッパの方々はだいたい1週間は滞在するようです。

モロッコの中でも観光地はたくさんありますが、今回我々はアガディールというリゾート地に「ヨーロッパ人的リゾートライフ」を体験しに参りました。私のいうヨーロッパ人的リゾートライフというのは基本的に次のような要素が含まれます:

1.海沿いにある
2.お客さんはヨーロッパ人が大多数
3.宿泊代に食事代(朝昼晩)が含まれている。日中飲むお酒まで含まれているものだから我が家のようなアルコール依存家族は朝から飲み始める運命にある
4.海沿いにあるのに大きなプールが何個かある。日本ではプールサイドにおばあさんやおじいさんの姿はあまりみかけませんが、こちらではおばあさんやおじいさんがほとんどです。ハダカのおばさんもいます(あまり見たくない)。
5.アフリカでいうとモロッコやチュニジアに多い
6.お客さんはだいたい1週間くらい滞在するので飽きさせないように手を変え品を変え楽しませてくれる(ダンスレッスン、テニスレッスン、ゴルフコース、エアロビックスクラスなどなど)
7. 夜はスタッフ手作りのショーがあり、スタッフとお客さんの一体感が高まる(それとも冷める)
8.ノルマ:どんなに寒くても一日に一回はプールサイドで日向ぼっこをする傾向にある

旅行というと忙しく観光するイメージがありますが、このタイプの旅行はまったく違います。のんびりのんびりできます。

Thursday, March 4, 2010

不審物

いつの間にかP3の試験も終わりました。試験勉強応援のために主人が日本から来てくれていて、今回INSEADにきて初めて本格的な旅行に行くことになりました。しかし、出発の際、オルリー空港にてほんのちょっと身の危険を感じるハメに。私たちがチェックインをするカウンターの目の前になんと不審物が発見されたそうです…空港警備や警察の人たちにその場にいる全員(職員も)が避難させられ、我々のチェックイン制限時間が迫る中、50メートル四方以上が立ち入り禁止になりました。

そしてその場に30分くらいいたでしょうか、周囲に注意を促す笛音の直後、「パン!」という乾いた音。なんと不審物は本当に爆発物だったのです。

爆発物が爆発した後すぐに出入りが許されるようになり、チェックインに行ったら大きなじゅうたんに包まれたスーツケースらしきもの(写真参照)を警備の人たちが運んでおり、我々のカウンターには爆発で飛び散った破片が散乱していました。まさに私たちがチェックインするカウンターの真ん前です。

しかしこんなことは日常的なのか、空港スタッフや警備、おまけに客までもが平然としていたのにも驚きました。

Saturday, February 27, 2010

SPSD終了


以前もお話したSPSDという授業が無事終了しました。機能的かつ美しい頸椎カラーをデザインしたいという思いから始まったこのクラス。ああでもこうでもないとグループで話し合いながら出来上がったプロトタイプが写真のごとくです。

私はアイディア提供、それなりに医学的なアドバイス、現役ドクターインタビュー、友人や自分の経験に基づく希望などを述べるにとどまりましたが、他のみんなは存分にそれぞれの得意分野を発揮してくれました。マーケティング系のST、裁縫や考案が得意なDawna、デザイナーとして様々なイメージを絵に描いて表現してくれたJason(彼だけMBAではありません)、パワーポイントでプレゼンを準備してくれたJavier。私はいったい何をしたのだろうか?

なにはともあれ最終的に出来上がったのが写真の製品です。レゴのようにはめたり外したりできるデザインを用い、化粧品による汚れが簡単に洗い落とせる素材にスカーフやマフラーを巻ける形になりました。

将来これが商品になったりして。

Wednesday, February 24, 2010

阿蘭陀

歴史の教科書で習った鎖国下の日本と貿易関係にあった数少ない国の1つ、オランダ。17世紀の話ですが、INSEADに来てからオランダ人の友人に何度となくこの話を聞かされます。なぜオランダは日本と貿易ができたのか? 

貿易関係を勝ち得るためにその国の人々が「キリシタン」なのかどうか調べなければなりません。そこで出現したのが踏み絵です。INSEADのオランダ人友人らによると、他のヨーロパの国々は宗教心が強いのか踏み絵テストに受からず貿易権が得られなかった中、オランダは貿易権を勝ち得るためにさっさと踏み絵をしたそうです。

「ボクたち国民感情とか宗教心とか薄いからさ~」

などと冗談で言う友人ら。国民感情が薄いとは思いませんが、合理的な国民性です。日本の「本音と建前」とか「わびさび」などをこの人たちに説明するのは結構楽しいものがあります。彼らは思うことをさっさと言わなければ気が済まないらしく、日本や他のアジア諸国のように回りくどく要点を述べるのは苦手なようです。

オランダの方々に関してもう一つ思うこと:「この人たち母国語しゃべれるのかしら?」と。英語を母国語としない世界の中で確実にオランダの人々が一番英語が上手です。どうやら小学校のカリキュラムから英語が必須科目で、しかもアメリカの映画やテレビは字幕で放映されるのでオランダで生きていればリスニング力は自然につくようです。小さな国なのでオランダ語の番組だけではもたないのでしょうね。

オランダの友人らは踏み絵のことをよく話してくれますが、私はお返しに「蘭学」の話をします。300年の鎖国の間、唯一の西洋文化を日本に紹介してくれたのがオランダの蘭学です。解体新書や世界地図が鎖国下の日本に入ってきたのはオランダとの友好関係があったからであると。日本に入ったきた初めの西洋医学はオランダ医学でした。現在でもピンセット(pincet)やメス(mes)はオランダ語由来の言葉を使用しています。

と、ウィキペディアで学んだことをそのまま伝えています。

Tuesday, February 23, 2010

日本人VSアメリカ人

自分が日本人だな~と感じる瞬間トップ10
1. 温かいほうじ茶を飲むと妙に落ち着く(ティーバッグ定期的空輸)
2. 中国人と間違えられるとちょっとムッとくる
3. 炊きたての新米がおいしい
4. 掘りごたつを考えた人にノーベル賞を捧げたい
5. あんこが恋しい
6. 電話機能のみの携帯電話はすごく原始的に見える
7. 夜は日本酒と刺身があればとりあえず他に何もいらない。特にウニ。
8. 物が壊れるとどうしたらよいのか分からない。「初期不良」?!
9. 暗算が得意
10. 子供たちを日本語で育てている


自分がアメリカ人だな~と感じる瞬間トップ10

1. クリスマスツリーの下には床が見えないくらいのプレゼントを置きたい
2. メキシコ料理が日本食の次に好物
3. 運転するときに左ハンドルのほうがしっくりくる
4. 単一民族の国(日本)にいると自分がすごく目立つような気がする
5. 縦列駐車があまり得意でない
6. 大統領制が好き
7. 友達に会ったときは軽い抱擁で挨拶したい(本当は)
8. 買って気に入らなければ返品できると思っている
9. 感情むき出し
10. 毎年11月末頃サンクスギビング(感謝祭)のターキーが食べたくなる

Sunday, February 21, 2010

アルゼンチン・タンゴ

今日はアルゼンチン・タンゴのレッスンに出かけてきました。みなさんはどのようなイメージをもっているのか分かりませんが、私は他のラテンダンスのようにリズムに乗って汗をかきながら踊るのかと思っていました。事前に見ていたYouTubeの動画が「間違い」だと思っていたのが「間違い」でした。

タンゴでは相手の「ピク」っとした動きで次の手を読み取って対応しなければなりません。人の気持ちなんて読めない私は相手が次にどこに行きたいのかまったく分かりませんでした。

SalsaやBachataではパートナーから明らかな合図がありますが、明確なサインがないタンゴ...私にとっては踊りというよりは心理学の授業のようでした。

写真の女性は私ではありません(一応)。

Thursday, February 18, 2010

小さな冬季五輪

個人的にINSEAD生活はP3の中間地点で豹変し、今日はなんと長男の学校行事のお手伝いをする余裕がありました。

現在行われているバンクーバー五輪にちなんでJeux Olympiques de Veneux-Les-Sablons(記念すべき第一回)と称して長男の学年の子供たち55人で行われる小さな運動会です。日本のように気合の入ったお父さんが朝からビデオの場所取りをしたり、お料理上手なお母さんが早起きしてお弁当をこしらえているシーンはありません。その日手伝いにこれる親が8人くらい集まって審判役として参加しただけです。それでも子供たちは十分に楽しそうでした。

種目はスラローム、ボブスレー、スキージャンプなどがあり、どれも冬季五輪の種目名ですが、体育館内で行うために各所に先生方の工夫が感じられました。

週に2回ある体育の授業でどの種目も練習してきたらしく、みんなルールやコツを理解していたためなかなか上手でした。

写真は与えられたものを使用してチームで雪だるまを完成させるゲームです。2本ある棒は足にするべきか、腕にするべきか話し合っているところです。

6チーム中最下位のチームキャンプテンだった長男ですが、なぜか自分では4位だと思っているので、そのままにしておくことにします。

Tuesday, February 16, 2010

多様なヨーロッパ

プリンタが壊れたのでネット上でプリンタを購入しました。48時間以内に発送され、きれいな状態で届いたので安心しました。

驚いたのがQuick Start Guideの分厚さです。なんと16カ国語で書かれているので、一言語だけなら18ページで終わるものが18x16=288ページの本になっています。ヨーロッパは実に多様です。

英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語などはアメリカでも丁寧な説明書きなら見たことがあります。しかしそれ以降はオランダ語、イタリア語、ポルトガル語、デンマーク語、スロベニア語、ノルウェー語、その他言語名すら読めない言語が続きます。

日本ではせいぜい日本語、中国語、韓国語くらいなのでまだまだ楽ですね。

Monday, February 15, 2010

プチ・モンスターペアレント

長男は日本でいう小学校一年生なので、学校の宿題が毎日出ます。ほんの15分程度ですが、私が自分の学校から帰宅してから一緒に寝る前に算数や国語をします。

フランスの小学校の先生方はご褒美代わりにbon pointを配ります。なんの変哲もない小さな紙切れにbon pointと書いてあり、10枚でune image(写真か絵)に取り換えることができます。子供たちは必死にこのimageを集めます。宿題をしたとき、何かよいことをしたときは1 bon pointもらえますが、悪い子だったりしたら取り上げられるそうです(ときにはいっぺんに2枚取り上げられるとか)。

長男は宿題をしていくとこのbon pointがもらえるので毎日まじめに宿題をしています。

先日30,40,50をそれぞれtrente, quarante, cinquanteと筆記体で書く宿題が出ました。普段は先生が赤ペンで例を(写真のtrenteのように)書いておいてくれるのですが、その日はなぜかquarantecinquanteには例がなかったので、私が適当に例を書きました(写真の左端)。長男はなぜかqを書くのが難しかったらしく、その晩は何度も書き直しました。普段上手なのになんでできないのだろうか?とふと思いました。

私の筆記体はアメリカ製です。

返ってきた宿題は赤だらけ。どうやらフランス式筆記体のqはアメリカ製のものとは異なるらしく、それだから長男は書くのに苦労したのでしょう(母がいきなり違う書き方を紹介したものだから難しかった)。

そしてその日は宿題をやっていったのに赤が多いものだからbon pointがもらえなかったらしいです。すごく悔しかったようで、帰ってきてから泣きながらそれを訴えてきました。

先生の採点が厳しいような気もしますが、ここで文句を言いに行くとちょっと前にはやったモンスターペアレントと呼ばれそうなのでやめておきます。

Sunday, February 14, 2010

自転車+メリーゴーランド

今日は日曜日で久しぶりに晴れました。地面にまだ雪は残っていますが、思い切って自転車乗り+フォンテンブロー市内メリーゴーランド見学に行って参りました。

フォンテンブローの中心にあるメリーゴーランドはなかなか個性的な造りで、なんと2階建てです(写真参照)。馬以外では、ラクダ、ネコ、ライオン、トラ、キリンなどの動物もあって、車や馬車やティーカップ(自分で回せます)などにも乗れます。8回で10€の券を購入したので子供たちは2回ずつ乗りました。

写真では2階に長男、1階に次男がいます。

Saturday, February 13, 2010

的外れ

顔のパーツが次男よりも整っている関係で、より頭がよく見える長男(どんぐりの背比べですが、身内だから言える偏見です)。ちょっと将来に期待して国語や算数のドリルをやらせても持ってせいぜい10分くらいでしょうか。その横で上手にひらがなをなぞる次男。次男はときに1時間くらい机に向かいます(写真参照)。

期待の的を変更しようと思う今日この頃。

Friday, February 12, 2010

寒冬

十数年ぶりの寒冬を迎えているフォンテブローです。並みの年では降雪はあってもなかなか積もらないという話ですが、おとといからまた地面は凍り、周囲は雪景色となりました。我が家の庭も銀色の世界が繰り広げられ、子供たちにとっては格好の遊び場となっています。

こちらの人たちはあまり冬用のタイヤを装備していないため、各所で事故車や往生車がいます。みなさん、雪のときはチェーンを巻きましょう(そんな自分は巻いていない)。

Tuesday, February 9, 2010

The Dragon's Pearl

友人を通じて元在中オランダ大使と食事する機会がありました。もう70歳代でしょうか、若々しいし話が面白いし、感銘を受けて帰ってきました。その方ご自身の話も非常に興味深かったのですが、当日不在だった奥様の話がもっとも印象的でした。

タイ出身の奥様Sirin Phathanothaiさんは、タイで有数の政治家系の娘でした。8歳のときに中国に渡り周恩来の養女として育てられたそうです。周恩来は死去するまで一貫して政務院総理・国務院総理(首相)を務めた中国の有名な政治家で、毛沢東の信任を繋ぎとめ、文化大革命中も失脚しなかったことなどから「不倒翁」(起き上がり小法師)の異名があるようです。1972年に、日本国首相の田中角栄(当時)と日中共同声明に調印したことでも知られています。

Sirin Phathanothaiさんの自叙伝The Dragon’s Pearl、早速Amazonで購入しました。

Monday, February 8, 2010

Bachata

先日Club Salsaの関係で一般人も参加するBachataのレッスンに出かけてきました。Bachataはドミニカ共和国出身のラテンダンスで、ギターやマラカスが特徴的な音楽です。

写真の女性は私ではありません(一応)。

Sunday, February 7, 2010

一番おいしいマッコリ

日本にいるときは韓国の方たちがいるとすぐに見分けがつきます。顔の形、ファッション、言語などの違いが顕著に表現されます。でも、INSEADのような場にいると逆に日本に一番近い国は韓国なのではないか、と考えるようになります。

距離的に一番近いのは分かるのですが、文化やマナーも実は似ています。中国系の方には感じない「家族」感をお互い感じます。

以前からずっと企画したいと思っていた「日韓合同パーティー」が先日実現しました。韓国側からは手作りのキムチチヂミ、プルコギ、チャプチェなどが提供され、日本側からはすき焼き、つくね、ちらし寿司が用意されました。フォンテンブロー近郊にすき焼き用のお肉を販売しているスーパーはないので、当日パリまで運転していってえのきだけや糸こんにゃくなどと一緒に2.5㎏の薄切り肉を購入しました(ちなみに牛肉安いです!2.5kgでお肉代が40ユーロ、5000円ちょっとくらい)。日本側の料理班長を担当してくれたのはP1学生の奥様です(感謝!)。写真は班長と共にすき焼き作りを手伝ってくれている料理班のショットです。

さて、このようなときに残念に思うのが、韓国人のINSEAD生の中は「日本に住んだことがある」「東京に行ったことがある」「日本語が話せる」というふうに日本に興味を持っている方が多いのに対して、私も含め日本人学生の中に韓国語が話せたり、韓国について詳しい方があまりいません(韓国料理のことはやけに詳しいケド)。私自身、大学で日本に帰国するまで韓国については「ソウル五輪」くらいしか知らず、日韓間で抱えている様々な政治的な問題や逆に日韓で共通している文化や国民性についてはみじんも知りませんでした。

しかし手作りのチャプチェと一緒に飲むマッコリは本当に本当に美味しかったです。