Saturday, August 29, 2009

Outward Bound

今週はINSEADのオリエンテーションウィークで、最終日の締めくくりにOutward Boundという名前で知られるイベントに参加しました。これはフォンテンブローの森の奥まったところで一日中グループメンバーと共に様々な課題にチャレンジするもので、木や壁を登ったり、地面を這ったり、思いきり走ったり。時間制限のある中で体を動かしたり頭を働かせたりしたので体力的な消耗に比べて精神的な消耗が激しかったようで、今晩はよく眠れそうです。また、ケガが全くないわけではなく、今日も同級生が肩関節脱臼を再発させてしまったそうです(その場にいなくてややホッとしている私はもはや整形外科医ではありませんね)。

これからこの学校を受ける方もいるかもしれないので、あまり詳しいことは話しませんが、写真は終了後で全員すがすがしい顔をしています。グループワークを通じて効率性や統率力などを向上させていく目的があるOutward BoundはINSEADのシンガポールキャンパスでもフォンテンブローキャンパスでもほぼ同時進行で行われます。フォンテンブローで1月入学の人はマイナス?度の中でやるそうなので大変です。覚悟を…

Friday, August 28, 2009

高齢出産のおばあちゃん

INSEADではアメリカの一般的なMBAコースの学生よりも平均年齢が高いのですが、それでも29歳です。20代ですよ、20代。最近白髪が目立ち始めている子持ちとは、頭の柔軟性と時間的な余裕が違います。しかも少しでもビジネス関係のバックグランド(大学で勉強したとか、そういう仕事をしてきたとか)があろうものなら、私みたいな人間は勝てません。グループワークでは常に教わる側です。

最近「とし」を感じることが多いのですが、友人がよく高齢出産を恐れてなんとか35歳までに、40歳までに、45歳までに出産をしようしようと焦っています。個人的には20歳代でいったん出産を終えたのですが、私は妊婦の高齢化よりも妊婦の母の高齢化を心配したほうがよいと思います(以下かなり自己中心的論理)。

妊娠出産は母体にかなりの負担がかかるのでもちろん若いことに越したことはないです。肉体的な理想は、それこそ若ければ若いほどよいらしいですよ(20歳以下とか!)。ただ、やや高齢で産んだほうが経済的な負担が少ないという利点もあり、高齢出産だからといって必ずしも悲観することはないと考えています。

それよりも心配なのが、「困ったときの最後のとりで」である自分の母親の高齢化です(つまり赤ちゃんのおばあちゃん)。キャリアを続けながら子供を育てる場合、必ず親に子供の世話を頼むときが出てきます。赤ちゃんがインフルエンザにかかったときは、他人であるベビーシッターさんに頼むわけにはいきません。そういうときに活躍するのが身内である自分の母親です。ただしその母も人間。40歳で産んでくれた母親をもつ人が40歳で出産すると、おばあちゃんはもう80歳です。子供の世話なんてそう簡単に頼めません。

結論:自分よりも、自分の母親が若いうちに子供を産みましょう。そして助けてくれるお母さんに日々感謝しましょう!

Thursday, August 27, 2009

ユニクロとコンビニ

INSEAD同級生の中に洋服ブランドGapで働いていた友人がいます。Gap Japanにはアメリカのショッピングセンターで必見のGapのような勢いは感じられません。その友人は日本での強力なライバルはやはりユニクロだと言っていました。私はGap、ユニクロ、ラルフローレン、NEXTなど子供服を比べた結果、価格・品質でユニクロの単独勝利という結論に至りました。我が家でユニクロを見ない日はありません。GapやNEXTの洋服は何度も洗濯していくと襟がのびのびになり、庶民にラルフローレンは高すぎます。私の母もユニクロファンで、妹に至ってはアメリカ在住なのに洋服ダンスの大きな部分をユニクロが占めているようです。最近ではユニクロの洋服を自分流にアレンジして個性を発揮するのも流行っているようです。今回フランス移住に伴いユニクロの洋服をたくさん船便で送りましたが、どうやら日本であまり汎用されていない乾燥機には弱いらしく、こちらではちぢみ傾向にあります…

フランスに来て恋しくなるのは日本のコンビニ。夏は冷たいアイスクリームや花火が並んでいて、冬は暖かい肉まんが用意されている。平日・週末・祝日関係なく24時間営業。パリの有名デパート、Galeries LafayetteやPrintempsは日曜・祝日営業していません。なぜ一番売り上げが高そうなときに休むのか?少しでも売り上げを伸ばしたくないのか?社会主義が根強い国家にそういう発想はないようです。

週35時間の勤務時間、年に5週間の有給休暇が当たり前のフランスで一番の働き者は毎日午前7時から営業している町のパン屋さんかも。

Wednesday, August 26, 2009

14年ぶりの入学式

ひさしぶりに入学式というものに出席しました。1995年以来だから、なんと14年ぶりです(年とったな~)。今年はINSEAD50周年の節目の年ということでして、新入生も過去最高の498人(フォンテンブロー314人、シンガポール184人)とのことです。平均年齢は例年通り29歳、女性は31%という統計みたいです。今までのMBA卒業生はざっと18200人ということで、かなり大きなalumni associationですね。

MBA DeanのJake Cohen、INSEAD DeanのFrank Brown、そして北アメリカLouis Vuittonの社長さんで卒業生のDaniel Lalondeさんらが挨拶をしてくれました。Jakeのスピーチは原稿があり、決まり文句を並べていたようです。他の二人はジョークを交えながらほとんどアドリブでした。

中でも私を含め、多くの新入生が感銘を受けたのが下記です。Lalondeさんが最後にわれわれに伝えた言葉で、1910年4月23日、26代目アメリカ大統領のTheodore Rooseveltがパリのソルボンヌ大学で行った講演の中の"Man in the Arena"という名前で知られる抜粋でした。


It is not the critic who counts; not the man who points out how the strong man stumbles, or where the doer of deeds could have done them better. The credit belongs to the man who is actually in the arena, whose face is marred by dust and sweat and blood; who strives valiantly; who errs, who comes short again and again, because there is no effort without error and shortcoming; but who does actually strive to do the deeds; who knows great enthusiasms, the great devotions; who spends himself in a worthy cause; who at the best knows in the end the triumph of high achievement, and who at the worst, if he fails, at least fails while daring greatly, so that his place shall never be with those cold and timid souls who neither know victory nor defeat.ed by dust and sweat and blood; who strives valiantly; who errs, who comes short again and again, because there is no effort without error and shortcoming; but who does actually strive to do the deeds; who knows great enthusiasms, the great devotions; who spends himself in a worthy cause; who at the best knows in the end the triumph of high achievement, and who at the worst, if he fails, at least fails while daring greatly, so that his place shall never be with those cold and timid souls who neither know victory nor defeat.

冒険をしながら汗水流して働きなさい。ということでしょうか。

Tuesday, August 25, 2009

二人兄弟の功罪

年齢の近い子供が二人以上家族にいると、一人っ子時代と比べて楽しさ3倍、苦労10倍です。本当は逆の比率をお伝えしたいのですが...我が家は5歳と3歳の♂で、きっと同年齢の♀x2のご家庭はもっと平和に過ごしていることでしょう。

5歳単独あるいは3歳単独ではなんら問題ありません。この2人が一緒になるとウルトラマンのスペシウム光線よりも強力なパワーが発揮され、99%の場合「負」の方向へ進みます。

先日ブログの更新をしようと20分くらい集中してパソコンに向かった後にダイニングルームに行ってみると、庭にある大量の敷石をダイニングルームに「敷いた」二人。後から聞いてみると、長靴をはいたまま中に石を詰めて運びこんだよう。そんな発想は絶対に一人のときには出てこない。二人一緒だからこそ力を合わせて「負の発想」が出てくるのだと確信しています。

二人同時にスーパーに連れていくと、カートのどの部分に誰が入るかで大ゲンカし、それではとカートを2つ借りると誰が私の押すカートに乗るかで大ゲンカ(そういうときおばあちゃんは人気があまりない)。ちなみに、いままで子供たちの「世界で一番好きな人ランキング」では主人が1位、私が2位であったので、このような些細な争いごとの仲介役は主人にすべて任せていました。現在フランスでは主人不在で私が繰り上げ1位の座を獲得してしまいました。

子供が一人だとこちらもゆとりをもってしつけ・教育ができていたような気がしますが、二人になるとどうしても余裕がなくなってしまいます。はっきりいって手抜きしています。一人っ子に対しての説明は順序立ててなぜこの行為が許されないのかということを教えてあげられていましたが、二人だと「とにかくダメだから」で済ましてしまっています。面倒くさくなってしまったのでしょうか、こんなことではまともな子供が育ちません。なんとかしなければ。

Monday, August 24, 2009

700万円分の紅茶

とりとめのない話ですが、一応昨日の続きです。

3.コーヒーと紅茶が飲み放題
今回われわれは授業料と称してなんと1年間で51000ユーロを学校に支払います。リーマンショック以前なら850万円、現在でも700万円くらいです。公立学校出身者の私はこの授業料が高くて高くて信じられないのですが、学校に行ってみるとコーヒーと紅茶が飲み放題でした(かなり嬉しかった)。学生生活を少しでも快適にしてあげようという心遣いを各所に感じます。1年かけて700万円分くらいの紅茶を飲む予定です。

Sunday, August 23, 2009

昨日の続き(2)

1.授業中に寝ている学生がいない
2.嫌いな科目でも先生がうまいから面白く感じる


私が日本の大学に通い始めてまず驚いたのは、授業中に生徒が寝ている!しかも先生は見て見ぬふり。どうしてもつまらない授業だと私は「内職」をするタイプです。アメリカの公立高校で寝る学生はいませんでした。みんな友達に手紙を書いたり隠れて他の勉強をしたり。

また、たったの1週間ですが、こちらの教授は熱心な方が多く、お金や名声のためではなく純粋に教えるのが好きなのだということが伝わってきます。特に日本の医学部教育はその傾向にあると思いますが、授業を受け持つ先生はそれ以外に「臨床」や「研究」をする必要があり、必ずしも「教育」を好きでやっているわけではありません(おそらく大部分の先生は学生教育が面倒くさい)。更にこの問題以前に、やはり日本の大学の授業はつまらないものが多いかもしれません。「人前に立って何かを伝える」ことに自信のない日本人の方が多いような気がします。このような授業を聞いていると誰でも眠くなってしまうのかもしれません。

私は今回financeとaccountingの授業を人生で初めて受けました。いままでの人生ではわざわざ避けてきたような科目を受けているわけで、好きであるはずがありません。ただ、教授陣の授業展開や質疑応答に感動して、「この先生が教えているのなら好きになれるかも」とまで思うようになりました。

次回に続く。