Thursday, October 8, 2009

授業風景

以前INSEADの授業中に寝ている生徒が少ないので感動している!的な内容のことを書きましたが、前言撤回。授業中にまぶたがとても重くなっている同級生がたくさん出現し始めました(自分も怪しくなってきた)。

INSEADの授業風景において伝統的な慣習がいくつかあります。以下の行為が目撃されると罰せられます。
1. 寝た(そして誰かが証拠に写真を撮影した)
2. 携帯が鳴った
3. 遅刻した
4. ネームカードを家に忘れてきた
5. すごくアホな質問をした
6. すごく高飛車な質問をした


先生も気が抜けません:
7. スライドにスペルミスがある
8. 授業時間を5分以上延長した


などということをすると、Champagne fineといって当事者がシャンパンをクラスに寄付するという内容です。そのシャンパンは学期末の飲み会で飲まれるためのもので、私たちのクラスはシャンパンの代わりに5ユーロを支払うというルールにしています。

もともとは上記のような行動があると授業が中断される恐れがあり、みんなに迷惑がかかるから…という正当な理由で始まったChampagne fineですが、現在ではクラスメイトが当事者になってしまうと周囲が喜んでしまい逆に必要以上に中断する原因となっていたりします。先生がそそうをするともっと盛り上がります。

無料でお酒が飲めるのは嬉しい限りですが。

Wednesday, October 7, 2009

昔話その1

小学校2年生のときにJALの飛行機に初めて一人で乗って日本に向かいました。その後は4年生、5年生、6年生と同様に日本で夏を過ごしました。日本の公立小学校への体験入学はとても印象が強く、今でも私のidentityを大きく変化させた経験だと考えています。

成田では千葉のおばあちゃんが毎回迎えにきてくれていました。1週間ほど千葉で過ごし、今度は新幹線に乗って和歌山に向かいました(新幹線は母の弟などが同行していたはずです)。新幹線を降りて新大阪の駅で和歌山のおじいちゃんとおばあちゃんと再会しました。どの学年のときは覚えていませんが、一度だけ会う直前に「おじいちゃんとおばあちゃんの顔を思い出せない」と心配になったことがありましたが、あちらが覚えていてくれた上に会った瞬間に私も思い出して安心した記憶があります。

その後2か月間和歌山の田舎で過ごしました。学校の先生の配慮で友達もすぐにできて本当に楽しく楽しく1ヶ月間通学しました。蚊帳の中で寝て、駄菓子を買って、蚊取り線香の灰で遊び、花火に感動し(サンディエゴは空気が乾燥しているので手持ち花火は違法)、スクール水着にゼッケンをつけてもらい、仏壇を怖がり、ムヒが手放せなくなり、奈良で鹿にせんべいをあげ、給食を競って早く食べ….

日本からサンディエゴに戻ったときは必ず日本語が上手になっていたそうです(和歌山弁でしたが)。

Tuesday, October 6, 2009

長男フランス語サバイバル

ポケモンカードのおかげで上級生に大人気の長男。同学年にお友達がいるのかどうか少し心配していました。

先日次男の柔道練習に行くために「道場」と呼ばれる施設を訪れたら長男の同級生Lucasがいました。柔道終了まで時間があったので隣接する図書館に行くことになり、私は初めて長男がフランス人のお友達と接するのを目の当たりにしました。

二人の会話はもちろんフランス語です。

難解な迷路の本を見つけた長男は、自分がスタートから、Lucasがゴールから始めていって途中で出会うという遊びを考案したいと思いました。まずは相手の注意を引くためにLucas, attends, attends! (ルカ、待って待って!)と言います。Lucasが「なになに?」というふうなことを言いながら寄ってきたら、今度は長男がスタートを指さしながらMoi (ボク)、ゴールを指さしながらToi (キミ)と伝え、あとは暗黙の了解で遊びが始まります。

長男が発する言葉はたったこれだけなのに立派に子供同士の遊びが成り立っていました。

いつもなら隣にいる私に通訳をさせますが、その日は違い、自分ですべてコミュニケーションをとっていました。きっと小学校で自分しか頼る人がいないときはこのように最低限の単語で生き抜いているのでしょう。

子供同士の会話はシンプルであると同時に奥が深いような気がするのは私だけでしょうか。

Monday, October 5, 2009

手がしびれています

右手がしびれています。もっと詳細をいうと、右手尺側、小指、環指尺側の知覚低下。教科書通りに神経症状が出現するところがなんだか嬉しいような悲しいような(元整形外科医のような発言)。肩こりや背部痛などの症状は昔からあり、レントゲン上頚椎の配列は局所的に後彎している状態(正常な頚椎の配列は前彎しています)。アメフトやラグビーの選手ならドクターストップされる状態かもしれません。

この頚椎のせいで長年肩こりに悩まされてきました。15年前に日本に単独で引越したときはストレスも加わって症状が悪化しました。20歳代後半からは一年に一度程度「ぎっくり首」になり、ぎっくり腰同様に動けなくなる状態が1週間ほど続くようになりました。

ぎっくり首は本当に大変で、寝返りはできない、座れない、起き上がれない…そのようなときは主人に家でブロック注射をしてもらったりもしますが(職権乱用?)、特に著効なくロキソニン(消炎鎮痛剤)やミオナール(筋肉弛緩剤)を通常量の2倍服用してなんとか日常生活を送ります。

手のしびれは今までありませんでしたが、8年ぶりに机に向かって勉強しているせいか、ここ1か月前くらいパソコンで入力しているときに右手の感覚がおかしいのに気付きました。

この時点では運動して首や肩の筋力を強化するのが一番ですというわけで、INSEADのジムにはまじめに通う必要が出てきましたよ。

Sunday, October 4, 2009

子供のフランス語

長男にフランス語を教わる場面が出てきました。20年以上も不定期的にフランス語を勉強してきた私が、たった1ヶ月間学校に通っているだけの子供に「感覚」というお金では買えない、時間をかけてもなかなか得られないもので負けています。

私がしゃべるフランス語の最大の弱点は男性名詞・女性名詞の区別にあります。英語には存在しないその区別はドイツ語になると男性名詞・女性名詞・中性名詞と3つに分類され、私はドイツ語を毛嫌いしてきました。それほどフランス語文法の中でも名詞の種類を覚えるのは苦手です。日本人の方が英語をしゃべるときに定冠詞(the)と不定冠詞(a/an)を区別するのが難しいのに少し類似しています。

~先日寝る前の会話より抜粋~
長男:おかあさん、imageが2つに増えたよ!(imageというのはいい子にしていると学校の先生からもらえる絵カードです)
私:すごいね、ところでimageってun image(男性名詞)それともune image(女性名詞)どっち?(少し試してやろうとわざとイジワルな質問をしてみた)
長男:une imageだよ(自信満々)。
私:(その自信に絶句)….

私が辞書で覚えようとしても覚えきれないような区別が、彼にとっては学校の先生が日々繰り返し言っているune imageという「音」で頭に入っていました。

子供のcapacityおそるべし。