Wednesday, June 2, 2010

渡仏後純日本人化

さて私が料理が嫌い・苦手・下手なのはこのブログの読者さんなら既にご存知かと思います。しかしフランスに来て古きよき日本を思いだしたのか、初めてこんぶとかつおぶしからダシをとりました

「そんなこともやったことがなかったのか?」という怒声が飛び交いそうです。そうです、ダシはパックからしかとったことがありませんでした。パックからダシをとる行為も苦手です(今までの人生5回やったかないかくらい)。

先日house dinner(同じ敷地内に住んでいる他のINSEAD生とともにご飯を食べる、写真参照)を開催した際にそうめんをふるまうにしました。「日本のおいしい麺を食べさせてあげよう!」という素敵な思いからではなく、「そろそろ帰国するから余っている麺を消費してもらおう」という腹黒い思いからそう決めました。しかし日本から持参したそばつゆ1リットルは去年早々になくなり、パリで購入するのは貧乏学生には経済的にキツイ。ということで今回生まれて初めてこんぶとかつおぶしからダシをとってそばつゆを作りました。

もちろん能無し料理人(私)が作るのですから「味見しながら」とか「テキトーで」というふうには作れません。ネットで検索して事細かに材料の配分量を記していながら一番おいしそうなそばつゆのレシピを見つけました。おそるおそる言われるままレシピをフォローしていきました。

その結果、そうめんは大好評で、1本残らず完食してもらえました。外国の方にとって「ごま」「きざみのり」「しょうが」など付け合わせを少しずつ入れて食べる行為が楽しかったようです。今回は「すする」行為を教授してきました(笑)。主人がいれば衝撃的な「じゃぱにーず版すすり」を披露できたのに(蕎麦屋中が注目するくらいウルサイ、そして隣にいる私は他人のフリ)

海外に住む日本人ほど古きよき日本をイメージして生きているという話はよく聞きます。日本そのものは生き物のごとく進化していくけれども、日本を離れた日本人はその進化にはついて行かず、少し古い習慣や言葉遣いをすることがあるようです。

日本で育つと日本の汚いスラングには触れませんから、下手ながらきれいな日本語をしゃべれるようになります(昔の自分)。Canadian Frenchの中にフランスのルイ?世時代に汎用された語彙が交じっていることからも分かるように、日本に限らずおそらく「移民」というのはそういう傾向にあるのでしょう。また、私のサンディエゴ時代の友人で血は日本人だけど英語しかできない女の子は宗教心が強く、仏教の話をよくします。日本にいる若者よりお盆や墓参りの行事を重んじています。

海外に行くと純日本人化を目指し、日本にいるときは脱日本を考える私です。

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