Saturday, May 22, 2010

母国語の大切さ

幼少期に英語と日本語を同時期にしゃべり始めた私ですので、昔から日本育ちの日本人の子供たちの日本語がとても流暢なのに感動していました。お父さんの駐在で日本から数年間サンディエゴに滞在する「お客様」的日本人の子供たちは難しい熟語や表現を使用していて、さらには日本の文化(主にはアニメやマンガ)に精通していました。私みたいに駐在ではなく永住のJapanese Americanにはとうてい勝負にならないレベルの「日本人度」でした。

英語に対してはある程度自信はあったものの、日本語も同じくらい流暢にしゃべることに対して憧れがあった私ですから、自分の子供たちは日本語が上手な子供たちに育てようと考えました。実に多くの人に「英語で育てればよかったのに」と言われます。確かにそうすれば簡単にある程度の「バイリンガル」になったかもしれません。でもいくら幼若な脳みそであっても2つの言語を果たして同じレベルで消化吸収できるのかという疑問が残ります。

人間は「母国語」というものがなければなりません(きっとどこかの言語学者がこのような主旨の論文を書いてくれているハズ)。世の中の大多数の人に反対されるかもしれませんが、私は子供がある程度の年齢になるまではあくまで単一言語で育てるべきだと考えています。そしてある年齢になって子供自身に「自分の母国語は~語である」という認識が生まれた時点で第二言語にどっぷりとつかるべきだと思います。

むろん、仕事や家庭の事情などでこうもうまくいかない状況も多々あるでしょうけれども、言語習得的な話をすると「まずは母国語を覚えよう!」と私は強く思います。

母国語がない人間は100%しゃべれる言語がないまま人生を送るのではないでしょうか。例えば私の場合、サンディエゴにいる間は英語95%日本語60%、現在は英語90%日本語95%だと思っています。その点、母国語がある人は少なくともどちらかが100%であり、それは大きな自信につながります。そして母国語は自己のアイデンテティにも大きな影響があると考えています。母国語がないということはつまり人間のアイデンテティも危うくなるのではないかと。

真の意味でのバイリンガルになるのって本当に大変なのではないでしょうか。

さ~て、科学的根拠がないくせにエラそうなことをまた書いてしまいました。怒涛の反対意見、お待ちしておりま~す。

2 comments:

  1. 来月、子供が産まれるんだけれど私は日本語で話す気満々なんだけど。
    でもって、旦那は英語で話す気満々。アメリカで暮らしている限り、あっこちゃんの言う母国語は英語になるんかしらね?どうすべか?

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  2. もう来月か~他人の「子」は成長が早い....
    インターナショナルカップルの子供さんは確かに母国語が2つになり得ますが、多くの場合は1.母がしゃべる言語 2.置かれる環境 の2つで大きく変わってきます。Mikiちゃんの場合はいくら周囲に日本語補習校があってもやはり子供さんは英語が得意なほうになるでしょうね。日本語教育、あきらめ切れないのなら長期の休みは必ず日本で過ごすべし!お待ちしておりま~す。

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