フランスでは80%の家庭が共働きだそうです。結婚や出産などを機に女性が仕事をやめるのをなんとも思わない日本とは大きな違いです。親の女の子に対する期待・教育、女性の仕事に対する情熱、育児における実父母の関与比率、保育園事情など日仏間には様々な相違点があります。今日は保育園事情を取り上げたいと思います。
現在われわれがフランスで暮らしている町は小さな小さな町です。人口4713人、面積4.03平方キロメートル、パリ中心から電車で45分くらいのVeneux-Les-Sablonsという町です。
子どもたちが通う公立幼稚園・小学校は午前8時半から午後4時半までです。日本の幼稚園はもっと早く終わるところが多いようです。長男の学年が幼稚園進学の年齢を迎えたとき、私の周りには子供の幼稚園を優先するためにお母さんが仕事をやめるケースもありました。実際私も「幼稚園か?保育園か?」という選択を迫られました。午後5時前に終わる常勤医職はあり得ないので、当時我が家ではもちろん保育園を選択しました。
この町では午前7時から8時半までと、午後4時半から7時まで毎日幼稚園児と小学生の保育をしてくれます。日本ではたいてい小学校3年生までしか学童保育に入れませんが、この町では小学校5年生(小学校最高学年)まで入れてくれるようです。個々の家庭の月収によって午前中は一日2-3ユーロ、午後は3-5ユーロです。午前と午後それぞれにおやつがついてきます。
休みの多いフランスの学校。毎週水曜日および2か月に一回2週間程度の休みがあります。その多さに驚きますが、その休み中にも保育は対応してくれます。午前7時から午後7時までで、中学生まで面倒みてくれます。夕飯はつきませんが、午前のおやつ、昼食、午後のおやつは込みです。親の収入によって一日7ユーロから25ユーロくらいまでですが、家族内に子供が多ければ割引があります。
先日初めて子供たちを夏休み期間中の保育に預けてみました。お役所仕事の程度で有名なフランスとは思えないほど、事務手続きを効率よく済ませることができ、初日の先生方の対応も極めて良好でした。日本の保育士も質が高いと思っていましたが、やはり国の将来を担う子供たちを育てる人々は万国共通ですばらしい人たちが集まっているのだな、とあらためて感心しました。
これから子供たちがフランスの環境にもまれてどのように成長していくのかが楽しみになってきました。
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