歴史の教科書で習った鎖国下の日本と貿易関係にあった数少ない国の1つ、オランダ。17世紀の話ですが、INSEADに来てからオランダ人の友人に何度となくこの話を聞かされます。なぜオランダは日本と貿易ができたのか?
貿易関係を勝ち得るためにその国の人々が「キリシタン」なのかどうか調べなければなりません。そこで出現したのが踏み絵です。INSEADのオランダ人友人らによると、他のヨーロパの国々は宗教心が強いのか踏み絵テストに受からず貿易権が得られなかった中、オランダは貿易権を勝ち得るためにさっさと踏み絵をしたそうです。
「ボクたち国民感情とか宗教心とか薄いからさ~」
などと冗談で言う友人ら。国民感情が薄いとは思いませんが、合理的な国民性です。日本の「本音と建前」とか「わびさび」などをこの人たちに説明するのは結構楽しいものがあります。彼らは思うことをさっさと言わなければ気が済まないらしく、日本や他のアジア諸国のように回りくどく要点を述べるのは苦手なようです。
オランダの方々に関してもう一つ思うこと:「この人たち母国語しゃべれるのかしら?」と。英語を母国語としない世界の中で確実にオランダの人々が一番英語が上手です。どうやら小学校のカリキュラムから英語が必須科目で、しかもアメリカの映画やテレビは字幕で放映されるのでオランダで生きていればリスニング力は自然につくようです。小さな国なのでオランダ語の番組だけではもたないのでしょうね。
オランダの友人らは踏み絵のことをよく話してくれますが、私はお返しに「蘭学」の話をします。300年の鎖国の間、唯一の西洋文化を日本に紹介してくれたのがオランダの蘭学です。解体新書や世界地図が鎖国下の日本に入ってきたのはオランダとの友好関係があったからであると。日本に入ったきた初めの西洋医学はオランダ医学でした。現在でもピンセット(pincet)やメス(mes)はオランダ語由来の言葉を使用しています。
と、ウィキペディアで学んだことをそのまま伝えています。
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